「私の彼氏、根はいい人なんだけどね・・・」

こんな言葉が出たらご用心です。

根はいい人だけど、普段は?という疑問が、あなたの内側から出てしまっているのです。

もしかしたらそれ、デートDVかもしれません。あらゆる面から見て、危ない彼氏の兆候というものがあります。

ここでは様々な恋愛経験や女性の癒しに寄り添ってきた筆者が、あなたを苦しめるデートDV彼氏の兆候や特徴についてまとめていきます。

デートDVって何?


そもそもデートDVとは何でしょう。

元々ドメスティックバイオレンス・DVは配偶者や恋人など親密な関係の人がパートナーに対して暴力を振るったり精神的な恐怖を与えたりするなど、直接的・間接的を問わず暴力を相手に与えることを言いました。

しかし最近は家庭内、つまりドメスティックではないデートの場面でDVを働く男性やパートナーが増えており・・・このことがきっかけでデートDVという言葉が使われるようになりました。

特に中高生や若いカップルでもデートDVという言葉が取り沙汰されるほどで、若年層から熟年層まで幅広くこの問題に向き合っている人が多いのです。

デートDVの恐ろしいところは、デートDVを振るわれている本人がDVを受けていることに気づかないところにあります。

気づかない、もしくは気づいていても相手が恐怖でなかなか反抗が出来なかったり、周囲に助けを求めることができないなどの状況も含みます。

ちなみにデートDVの定義としては一般的に以下の五つの指標に分かれます。ただしここではもう少しわかりやすく具体的な分類をするため、一般的な取り上げられ方とは別の尺度からDVの兆候をまとめています。

心理的暴力
精神的暴力
社会的暴力
経済的暴力
性的暴力

デートDVかも?~発言編~


ここではデートDVかもしれない?と思われる現象のうち相手の発言に関するものをまとめてみました。

もちろん文脈や相手とのコミュニケーションのあり方や特徴も、カップルでそれぞれです。そのため、この言葉や言動があったら全てが即座にDV!というわけではありません。

ただし、一般的な統計としてこのような発言が見られると少なくともDVの可能性はあると言って良いでしょう。

またそれぞれ「言葉にトゲ」があります。そのため、言われているほうは気持ちの良いものではありませんよね。

覚えていてください。

「デートDVはあなたが被害にあったと感じた段階で成立するもの」です。

それではひとつずつ確認していきましょう。

強い言葉で思い通りにしようとする

強い言葉で思い通りにしようとするのは、ほとんど暴力性をはらみます。そのため、デートDVの一つといってよいでしょう。

なお、ここで言う強い言葉とは相手を恫喝したり脅したりするような文言はもちろんのこと、あなたのことを徹底的に貶めるような発言も含まれます。

このような発言があると相手に対して平服・萎縮してしまうことが多く、結果的に相手の思うがままに行動しなければならない、というケースもあるでしょう。

また暴言を吐かれているうちに「洗脳状態」となってしまいなかなか自分がDVを受けていることに気づかないというケースも往々にして見られます。

思い通りにするために脅迫する

思い通りにするために脅迫するケースもあります。

ここでいう脅迫とは、文字通り「自分の言うことを聞かなければ性行為の動画や画像を拡散する」といった物理的な脅しです。

場合によっては金銭的な脅しになることもあるでしょう。

その他、自分の思い通りになるように相手を脅迫して「恐怖で支配下に置こう」という方法もあります。

こちらもDVというよりほぼ洗脳に近く、マインドコントロールが行われていた数々の新興宗教の現場でも見られる内容です。昔の話になりますが、かつて日本を震撼させた巨大なカルト教団ではこの思い通りにするための脅迫をマインドコントロール手法の一つとして使用していたことがあり、後の警察当局の捜査で明らかになっています。

会話を意図的に無視する

相手との会話を意図的に避けたり無視することもあります。これも立派なDVです。

例えば話題が少し逸れてしまうものの、ネグレクトという言葉があります。これは育児に積極的に関わろうとしなかったり、子供の訴えを無視したり、会話を無視するなど「無視」をすることで相手を孤立状態に置き虐待するという方法です。

デートDV、つまり大人同士のやりとりであっても会話を意図的に無視することは、このネグレクトと同じように虐待または心理的な暴力になりうるのです。

男性の場合、特に精神年齢が低いままだと会話を意図的に無視することで攻撃しようとするケースもあり、SNSでも「パートナーから無視されて辛い思いをしている」という声がよく聞かれます。

相手が嫌だとわかっていることをしつこく言う

相手が嫌だと分かっていることをしつこく話題に出したり、何度も何度も問い詰めたりすることもまたDVの一種です。

例えばパートナーの方が過去に犯した失敗やミスをいつまでたっても蒸し返して責めるような言動をしたり、相手がコンプレックスに感じていることをあえて何度も言うような行動が目立ちます。

これはドメスティック・バイオレンス、つまり結婚後の夫婦間でもよくある話です。

現実的に虐待や暴力として判断してよいでしょう。相手が嫌だと分かっていることをしつこく言うことにより、相手を支配下に置いたり自分が優越感に浸りたいだけの行動ですが、やられた方の心理的ダメージは計り知れません。

このケースは特に第三者が介入して指導をすると「自分に悪気はなかった」とか「相手の方が悪い」などと開き直ったりするケースもあります。この場合は議論が平行線に終わったり危険が排除できないため、早めに警察に通報するなど強力な方法で対抗していくべきと言えるでしょう。

わざと傷つけるような言葉を使う

交際しているということは、相手のことを少なからず一般的な人よりも理解しているということになります。

相手の長所を理解しているのはもちろんのこと、反対にどんな話題やどんな言動すれば相手が傷つくのか?ということもよくわかっています。

特に関係性の深いカップルであれば、相手を深く傷つけるような言葉も手に取るようにわかるというケースも多いのではないでしょうか。

これを悪用して、わざと深く相手を傷つけるような言葉遣いをしたり話題を選ぶのも暴力的な行為と言えるでしょう。

精神的な暴力は物理的な暴力に比べて相手のダメージが目に見えないため、証拠が残りにくいという面でDV傾向にある男性がよく使う手法でもあります。

もちろん卑劣な手であることは言うまでもなく、被害を受けている方は一刻も早い対処が求められます。

自身を正当化しようとする

「ああ言えばこう言う」

特に「ご自身の頭の回転が速い」と「自負しておられる」男性の方に多い特徴です。

相手のことを「自分より頭が悪い・頭の回転が良くない」と決めつけて自身を正当化するような言い訳や論理展開を延々と行うケースです。

相手が議論や話し合いに疲れてしまって「もういい」と言うと勝ち誇ったような顔をして、「だからお前は頭が悪いんだ」などと言ってくることがあります。

こちらももちろん、暴力的な行為と言って差し支えありません。夫婦の間でも良くあるケースで、最近は特に熟年カップルや熟年夫婦によく見られる事案でもあります。

また男性やパートナーを目の前にしたときに、女性の方がうまく言葉を紡ぎ出すことができず口ごもってしまったりうまく言葉が出てこないケースもあるでしょう。

そのような状態を見ていて「俺に物を言うなら事前にメモを持って来い」などと強要・脅迫するのもこのDVにあたります。

※この事例については、実際に筆者の元へ寄せられた相談をもとに、個人が特定できないような形で再構成してご紹介しています。

自身の常識を強要する

「お前は全く常識がないからダメなんだ」このような言い方で自身の常識を強要してくるケースもあります。

もちろん常識というのは一般的に考えられる事であって、それが世の中の絶対的な正解というわけではありません。

しかしこのパターンはあたかも自身が常識人であって、相手が非常識な人間であるという理論で相手を攻撃することが多く、論破したら論破したで味方を見つけに走ったり、強い言葉で相手を攻撃してくることが多く見られます。

このパターンでも基本的には相手とのやりとりやコミュニケーションが難しく、一方的なやりとりに終始してしまうケースが多くなっています。

ちなみにこのパターンは本人は自分より上だと認識している相手からの説教がない限り、治ることはまずありません。

また相手が上だと思っている人物は何も「親のみ」というわけではないことに注意が必要です。

場合によっては親子代々同じような傾向で育っているというケースも多く、場合によっては義実家と呼ばれるところに助けを求めても、逆効果になってしまうことが考えられます。

デートDVかも?~行動編~


行動の面で、デートDVかもしれないと思える行動をまとめました。以下でご紹介するような内容にマッチする行動が見られる場合には、あなたは相手からデートDVを受けている可能性が極めて高いと言わざるを得ません。

ここで「可能性があります」とライトに表現しないのには、理由があります。

可能性があるだけでは「自分の思い過ごしや勘違いかもしれない」と思ってしまったり、相手からうまく言いくるめられてしまう可能性が高いからです。

暴力を振るう

問答無用でDV以外の何者でもありません。場合によっては傷害罪や暴行罪というケースもあるでしょう。状況によってはすぐさま警察を呼んでも差し支えないケースもあるほどです。

具体的なドメスティックバイオレンスと言えば、このように暴力を振るったりする行為が昔は一般的と言わざるを得ない状態でした。

しかし最近は警察当局の介入なども多い事から、物理的な暴力を振るうケースはそこまで多くはありません。しかし顔面を蹴られたり、グーで殴られるなど暴力を振るわれている方もまだまだ多いのが現状です。

こちらも「愛のムチ」だとか、なんだかんだという理由を並べ立てて自己弁護してくることもあります。しかし暴力は暴力です。

少なくとも相手と一緒に行動すべきではないと言えるでしょう。身の危険が及ぶ前に一刻も早く相手から離れるように、考えてください。

スマホを管理する

浮気防止などのお題目」で相手のスマートフォンを管理するのもデートDVの一種として最近は認識されつつあります。

スマホを管理するとは、どのような権限があって行なっているのでしょうか。

場合によっては相手の女性、つまりこの記事をお読みになっている女性側が過去に何らかの過ちや何らかのことで他の男性とコミュニケーションをとっていたために「前科があるから男性がスマホを管理しても良い」という理論になってしまっているケースもあるでしょう。

しかし、あくまでも成人同士のお付き合いです。

つまり相手のスマートフォンという極めてプライベートな物の管理を、相手が一方的に行うことは許されるべきことではありません。

仮にこれが民法の考え方に基づき「経済行為を共にする間柄」と言える夫婦だとして、男性側が携帯の利用料金や端末代金を支払っている場合においても同様のことが言えるでしょう。

人との交友関係を束縛する

人との交友関係を制限したり束縛することもまた、程度問題はあるもののDVの一種として見られることもあります。

特に行き過ぎた「人との交友関係管理・束縛」はDVと言えるでしょう。このパターンは周りの友達や家族が先に気づいて、女性側に「あなたはDVをされているのではないか?」と連絡をしてくるケースもあります。

しかしここまで束縛されるようになってしまうと、他の人と連絡を取っていたことが発覚することを恐れるがあまり、周りからの救いの手を全て薙ぎ払ってしまうこともあります。

仮にこの記事をお読みのご本人が、ご本人の意思に関わらず強制的にこのような状況に置かれている場合は、いち早く自治体のホットライン、または場合によっては警察への連絡も辞さない覚悟で救助を求めてください。

無理矢理性的な行為に及ぼうとする・避妊に協力しない

デートDVの中でも最も大きな特徴であり、最も女性側にとってデメリットの多い行為がこちらです。無理やり性的な行為に及ぼうとしたり、避妊に協力しなかったり、場合によっては嫌だと拒んでいるのに無理やり性交渉をするなど、ほとんど犯罪です。

最近は夫婦間であっても無理やり性行為に及ぼうとする事案について家庭内暴力であるとの見解も一般的になってきました。

つまりデートDVということで結婚前のカップルがデートの際に無理やり性的な行為に及ぼうとすることは、言うまでもなく相手の同意を得ていない強制性交にあたるケースもあります。

こちらは被害の立証が難しいとする見解も確かにあります。しかし被害を受けそうな場合には必ず周りに助けを求めるようにしてください。

謝らない

どうしようもないのがこのパターンです。

謝らないのです。

どんなに自分が悪いと自覚していても「謝ったら負け」くらいの勢いで絶対に謝りません。これは自分の非を認め、相手とのコミュニケーションを取ろうとする夫婦やカップルの在り方から大きく逸脱していることは言うまでもありません。

このような傾向がみられる男性はデートDVに繋がる可能性が極めて高いため、早めに距離の確保や関係性の整理に向かった方が良いでしょう。

デートDVかも?~お食事編~


デートDVは何も日常生活の中でだけ起こるものではありません。例えば外食や食事に行ったときにもデートDVが片鱗を見せることがあります。

ここでは具体的に4つのパターンをご紹介いたします。

飲食費を出させる

お互いに合意があるならまだしも、合意もないのに毎回だらだらと相手に飲食費を出させるのもデートDVのひとつです。

経済的虐待という言い方もあります。

相手にばかりに食事代を出させて、自分は一切金銭的なダメージがない・・・というのは少し考えものです。

もちろんこの関係性や距離感で合意が取れているなら話は別です。しかし「なんで毎回私ばかりがお金を出さなきゃいけないの?」という疑問が少しでもあるなら、経済的虐待という種類のデートDVもあることを知ってください。

※合意がない場合に限り、いわゆる「ヒモ」状態の男性もこの部類に入ります。

逆に飲食費をださせず高圧的な態度をとる

先程ご紹介したのは毎回女性に飲食費を出させるタイプです。しかし逆に飲食費を全て相手側が支払うことでマウントを取ったり、高圧的な態度を取ってくるケースもあります。

こちらは結婚するとかなり高い確率で「誰のおかげでご飯が食べられていると思うんだ!」といった理不尽なキレ方をしてくる可能性が高いと言えるでしょう。

この考え方は、結論から言ってしまえば古すぎます。

色々と論破できる材料もあるものの、ここでは詳しく紹介している記事に詳細を譲ります。

他の女性とサシ飲みなどにいく

相手の女性には「他の異性や男性と絶対にサシで飲みに行くな!飲みに行ったら浮気だ!」などと言っておいて、自分は他の女性とサシ飲みに行くなど、端的に言ってしまえば言語道断な行為におよぶケースもあります。

こちらは浮気というよりは、デートDVに近いものがあると考えてよいでしょう。

というのも、他の女性とサシ飲みに行くことによってあなたの精神を傷つけたり、心配させようとする心理が働いていると考えられるからです。
これはもちろんサシ飲みに行ってる相手の女性にも失礼極まりない行為であり、あなた自身にも誠意のかけらもない行為と言えるでしょう。

もちろん、他の女性目当てでサシ飲みに行くのは浮気以外の何者でもないので、デートDV以前の問題ではありますが…。

デートDVかも?~同棲カップル編~


デートDVと一般的なドメスティックバイオレンスの線引は一般的に「結婚しているか否か」または「一緒に住んでいるか・いないか」で変わると考えられます。

上記を踏まえて一般的なドメスティックバイオレンスに最も近いのが同棲カップルにおけるデートDVです。

ここでは特に一緒に住んでいるからこそ受ける危険性の高い行動についてまとめました。大きく分けて、6つのポイントからご紹介していきます。

家事を一切しない

事前に役割分担の話し合いがあるなら話は別です。しかしそうでない状態で相手が家事を一切しないのは、状況によってはデートDVになり得ます。これは結婚後のご夫婦でも同じことが言えるでしょう。

あくまでも家事は家族として生活する中で分担して行うべき行為です。

家事分担に関する婚前契約や、事前の話し合いが近年は絶対に行わなくてはならないマスト事項と考えられるほど重要なポイントでもあります。

しかし「家事は女の仕事」という、今の世の中で公言すれば炎上待ったなし!の古い価値観のもと、一切家事をしない男性も残念ながら一定数いらっしゃいます。

例えば、このまま結婚したらどうでしょう?子育てに入ったらどうでしょう?

このまま行けば大変なことになる可能性が高いので、今のうちに相手にきちんと要望を伝えるか、要望が聞き入れられないなら関係の整理も含めて考えるべきです。

体調を気遣わない

人間誰しも、周期的に体調が悪くなることもあります。また毎日体調が良いという人は、珍しいくらいではないでしょうか?

ということで、パートナーの体調も気遣ってあげるのは当たり前です。

しかし体調を一切気遣わずに無理やり1日のスケジュールを立てたり、家事をやるように強制するなど、相手の都合で体調を一切考えない・気遣わない振る舞いが最近目立っています。

SNS上では、ざっと見渡しただけでも多くの意見や被害報告が確認できます。

こちらもデートDVといって良いでしょう。

また具体的には同棲カップルと結婚後のご夫婦は行動環境的には近いものがあり、言ってしまえばドメスティックバイオレンスの一種と言っても良いでしょう。

ひどいケースになると、パートナーの女性の方が生理痛や生理前の症候群(PMS)等で辛い状況にありながらも、性行為を強要したり、生理中であれば挿入を伴わない性的接触行為を強要するなど、一歩間違えれば性犯罪と言われてもおかしくないような行為に及ぶ男性も存在します。

最も恐ろしいことは、男性側はこれらの行為に対して罪の意識や罪悪感が一切ないケースも多いという所です。

場合によってはその行為自体で相手を傷つけているという意識が全くないケースもあります。

こういったケースも多いことから、相手に対して自分が嫌だと思うことははっきりとNoを突きつけた方が良いでしょう。

浮気相手を家に入れる

もはや論ずるに値することでもありません。しかし、デートDVの一環として浮気相手や本人が許可していない別の女性を家に招き入れたりするケースがあります。

また男性側には悪気がなく、ただ単純に女友達を自宅に招き入れただけ、というケースもあります。こちらは単純にデリカシーがないだけとも擁護できますが、基本的に許されることではありません。

大原則として、女性と一緒に暮らしている空間に別の女性を入れることは相手にとって良いことではないでしょう。少なくとも気分がいい女性はいないでしょう。

こういった行為に出る時点で、いくら悪気がないといえども「デートDVの気質がある」と言わざるを得ません。なぜなら相手のことを思いやる心が一切男性にないことがわかるだめです。

自分との予定を無理矢理優先させる

一緒に住んでいるといえども、お互いにスケジュールは独立というケースがほとんどです。にもかかわらず、どちらか一方の予定に強制的に合わせることを強要したり、無理矢理自分との予定を優先させるのはDV以外の何者でもありません。

単純にわがままなだけではないか?という方もいらっしゃるでしょう。しかし答えは明確にNOです。

これは具体的に個人の自由を侵害し、行動を制限していることになります。従って場合によってはDVとなる可能性もあるわけです。

その他事と次第によっては、監禁や軟禁といった法律に触れる行為としてみなされる恐れもあります。十分に注意が必要です。

また現在このような制限下にある方については、いち早く行政や支援団体の手を借りるようにしてください。

人との予定を勝手にキャンセルする

お友達とのせっかくの予定を勝手にキャンセルするような、DVパートナーの存在も近年報告されています。

具体的にご本人になりすまして予定をキャンセルする内容のLINEを入れたり、パートナーの許可なくいきなり男性の声でお友達に電話して予定をキャンセルすることを告げるなど、状況によっては本人の交友関係を著しく阻害・制限するような行為と言えます。

こちらも自由を阻害する行為であり、また場合によっては法律に触れる恐れもあります。このようなことをされた!という方はDV被害を受けている事を自覚すべきと言えるでしょう。

デートDVかも?~お金の管理編~


最後にご紹介するのはお金の管理にまつわる、デートDVのよくある手口です。

この後でご紹介する内容にマッチする方は、デートDVの中でも特に実質的な被害の大きいお金に関するデートDVを受けている可能性が極めて高いと言えます。

新しい出会いを求めて関係を一旦見直してみるのも良いでしょう。

お金を返さない

恋人からお金を借りるという行為自体は、大なり小なりよくあることです。

しかし、返さないとなると話は少し変わってきます。近年、特に高額の金銭を借りたまま返さずにダラダラと関係を続けていたり、お金の返済を切り出すと別れを告げられるなど、明らかに金銭目的で近づいてきたと思われるような事例も多発しています。

多くの場合泣き寝入りになってしまうケースが多いものの、お金を返さない相手については最悪の場合、民事訴訟を視野に入れて考えた方が良いでしょう。

金の切れ目が縁の切れ目」とまでは言いませんが、「親しき仲にも礼儀あり」という言葉もあります。

別れを切り出すと慰謝料を要求する

別れを切り出した時に今までかかったデート費用を全額返還しろと言ってきたり、別れるための慰謝料を要求してくるといった悪質なケースも最近は見られるようになりました。

そもそも慰謝料というのは何か問題があった際、非のあるほうが被害を被った側に支払う金銭です。具体的には浮気が原因で婚姻関係を解消することになったり、婚約していたものを破棄するような時に使われる内容です。

一般的なカップルの別れそのもので慰謝料が発生するというケースは、一般的な社会通念に照らしてはまずないことと言って良いでしょう。

その他、この手の話になった際に「自分は法律に詳しいから抵抗しても無駄だ」と言ってくることがあります。こちらは少し詳しい人に助言を求めたり、弁護士や司法書士などの代理人に介入してもらうことで一発でおとなしくなるケースがほとんどです。

貯金を勝手に使われる・財布からお金を盗まれる

ほとんど窃盗に近い話です。貯金を勝手に引き出して使われることがあります。

その他、財布からお金を盗まれるというケースもあります。こちらは夫婦として共有財産を管理・執行する立場にあるならまだ考えられないケースとまでは断言できません。

しかし、この場合であっても夫婦間できちんと合意・同意がなければ、夫婦の共有財産を勝手に使用したことになります。

どちらにしても、他人の貯金や財産を勝手に使ったり手をつけることはモラル的にも人道的にも、反することと言わざるを得ません。

なおかつ相手のお金や財産に勝手に手をつけておいて、後から「俺の方が偉いからお前は黙っていろ」などと言うようであれば・・・もう相手との関係を続けることで、幸せな未来はやって来ないと思った方が良いでしょう。

まとめ


今回はデートDVという、最近出てきた新しいドメスティックバイオレンスの考え方についてご紹介してきました。

結論としてはドメスティックバイオレンスはかつて、夫婦間でのみ起こることとされていたところですが、最近は交際関係にあるカップルでもよく同様の事例が起こっています。

そして恐ろしいことに、デートDVを受けている方はその被害にあっていることの自覚がないケースがほとんどです。

また心が苦しくても、救助要請やSOSが出せずにいるという方もいらっしゃるでしょう。

この記事をお読みになり、もしご自身が被害に遭われていると感じたら、最寄りの行政や警察など迷うことなく助けの手を求めるようにしてください。