エテルナが取材協力した娼年のあらすじ・感想です。

あらすじ

この物語の主人公は、女性に対しても、セックスに対しても、楽しみを見出せない大学生のリョウである。しかし、リョウは、大学にもまともに通わず、バーテンダーのアルバイトをしながら、毎日をつまらなそうに生きている。そんなある日、いつものようにリョウがバイト先のバーでバイトしていると、幼馴染で、今はホストをしているというシンヤがある女性を連れてきた。その女性は、女性向けの会員制のボーイズクラブ「Le Club Passion」のオーナー・御堂静香だった。しばらくして、二人が帰り、グラスを片付けようとしていたリョウは、コースターの下に名刺が挟まっていることに気づく。その名刺は、静香のもので、裏には、「閉店の時間に店の前で待っている」という静香からのメッセージが書かれていた。閉店後、静香の家に招かれたリョウは、静香の前で、生まれつき耳に障害を持つサラという女性とセックスをする。そして、セックスをした相手・サラの後押しもあり、毎日を退屈に思っていたリョウは、静香の経営するボーイズクラブに入店することになる。最初は、娼夫という仕事に対して、戸惑っていたリョウだが、女性たちがそれぞれ秘めているさまざまな欲望の奥深さに気づき、娼夫という仕事にやりがいを感じ始める。

感想

女性との楽しみやセックスに対して、全く楽しみを持っていなかった主人公が女性向けのボーイズクラブに入ってどんな結末が待っているのだろうか、興味がないから仕事も楽しくないんじゃないか、というような感じに最初は思っていました。しかし、話が進んでいくにつれて、最初は全く興味のなかった女性に対して、女性が心の奥底に密かに秘めている感情や欲望に触れていく中で、徐々に興味を持ち始め、最初とは違う感情を持つようになり、ボーイズクラブでの仕事にやりがいを感じていく主人公の心情の変化がとても面白く感じました。

最初は、人に見られながらセックスをするなど、ただ過激なだけの物語なのかと思いましたが、それ以上に深い物語になっているのだと思いました。