突然ですが将来のこと、きちんと考えていますか?
20代~30代の方は特に「今から将来の資産設計を考えておくこと」は将来をより豊かに彩ってくれます。
…とはいうものの、資産運用に投資、税制優遇に・・・資産設計を考えると難しい言葉が出てくるのも事実。
そこで今回は「将来のためにお金を増やす」というシンプルな部分にスポットを当て、投資や資産形成に関するテクニカルな要素も織り込みつつ、簡単・シンプルに解説していきます。
明日から使える節約テクニックから投資で騙されないための自己防衛策まで、ここでは網羅的にご紹介していきます。
せっかくですから、少しだけお時間を頂いて将来のことを一緒に考えてみませんか?
お金を増やすってどういうこと?
「お金を増やす」ためにすべきことは、非常にシンプルです。
収入と支出を把握し、まずは黒字化を目指します。
黒字になったら、黒字分を運用します。
つまり「お金がお金を稼ぐ」状況を作り出します。
この記事のゴールは、ここです。
まず、収入が支出を上回ることで黒字化します。
極端にいえば、毎月30万円入ってくる収入があるとして、毎月の支出を25万円に出来ればそれは黒字です。
この浮いた5万円を運用に回し、その5万円が(この後ご紹介するような)運用によって6万円になると、資産運用に成功している状況となります。
このようにお金がお金を稼ぐ状況を作り、収入(運用益も含む)がどんどん増えていく状況という好循環を作り出すのです。
そのためにできることは様々ありますが、大まかに言えば
・支出を減らす
・収入を増やす
・より効率的に資産を運用する
この三つが柱となります。
とはいうものの、20代から30代でここまで考えて運用ができている人はあまり多くはありません。
だからこそ、そこにチャンスがあるのです。
【資産形成】将来のために今からできることは?
資産形成のため、将来のために今からできることにはどのようなものがあるでしょう?
いきなり「長期分散投資」などと言われても、ピンとこないという方も多いでしょう。
実は、このような(ハードルの高い)テクニカルなことをする前に、今からでも行うことができる資産形成があります。
というより、資産形成は「節約や様々な日常の取り組みによっても可能」と言い換えた方が良いでしょう。
この後ご紹介する方法も非常にシンプルですから、ご安心ください。
ちなみに、資産形成と資産運用は似た言葉ですが厳密には意味が違います。
資産形成:資産を運用するための資産そのものを形作ること
資産運用:資産形成で作り上げた資産を運用して運用益を得ること
ここからご紹介するのは、資産運用の前段階である資産形成についてです。
資産形成は攻めと守りのバランスが重要
ところで、資産形成のために何ができるか?ということを考えた時、実は「攻め」と「守り」のバランスが重要だったりします。
攻・守のバランスが揃ってはじめて、資産形成がスムーズに回ると考えた方が良いでしょう。
すなわち、まず毎月の支出を抑えること。これが「守り」にあたります。
そして、毎月入ってくる収入そのものを増やす方向で考えること。これが「攻め」となります。
どちらがかけていても、円滑な資産運用は難しくなってしまいます。
無理やりどちらか一方に負荷をかけて資産形成をしようとすることも不可能ではありませんが、生活やご本人、そしてご家族に負担がかかる可能性があります。
続いては、
・毎月の支出を減らす方法
・月々の収入を増やす方法
をそれぞれご紹介していきます。
【守】毎月の支出を減らす方法あれこれ
毎月の支出を減らす方法と考えると、浮かんでくるキーワードがあるのではないでしょうか。そうです。「節約」です。節約をすることにより、毎月の支出を減らし、より円滑に資産形成を図ることができます。
節約に関しては、大きく分けて
・固定支出の見直し
・変動支出の見直し
の二通りからアプローチをすることが可能です。
このうち、効果がより高く、そしてすぐにでも取り組めるものが固定支出の見直しとなります。
固定支出の見直しは基本中の基本!
まずは固定支出の見直しから見ていきましょう。固定支出の見直しは基本中の基本です。
一番最初に行いたいことは、毎月どのようなお金がどのような金額で出ていっているのか、きちんと把握するところです。
毎月出て行っている金額を把握することができれば、どの部分でスリム化を図ることができるかなど様々な検討の余地が出てきます。
そして固定支出を見直しスリム化を図ることができれば、それがまずこの後ご紹介するような資産形成の第一歩になっていくわけです。
固定支出は読んで字の如し毎月あるいは毎年など定期的に一定金額が出て行くようなシステムのものです。つまり一度スリム化を図ることにより、長期的に見ると比較的大きな金額をセーブすることができるようになるのです。
住居にかかる費用(家賃など)
まず一朝一夕には変えがたいものがあるかもしれませんが、真っ先に見直したいのが「住居」にかかる費用です。家賃などがこれにあたります。
例えば、今住んでいるところがちょっとした「見栄」もあってランクの高い賃貸物件である、こんな事もあるのではないでしょうか。
一人暮らしなのにも関わらず部屋が広すぎる、あるいは使っていない部屋があるなど、もう少しコンパクトな生活でも良いのではないか?というケースもあるでしょう。
そんな時は、家賃を下げるというアプローチも検討の余地があります。
生活ランクを仕方なく下げるのではなく、戦略的に下げると考えればこれも資産形成の一つのポイントとなります。
ただし引越しとなると費用が発生することでもありますし、また様々な手続きも発生します。期待される毎月の支出額が長期的に見て「合う」ようであれば、このテクニックを検討しましょう。
水道光熱費
引っ越しよりも幾分ハードルが下がる固定支出の見直しが、水道光熱費の見直しです。例えば、毎月の水道代や電気代、どのくらいかかっているかきちんと把握できていますか?
特に独身男性の場合は毎月勝手に引き落としてかかっているからよく把握していない、というケースもあるのではないでしょうか。
電力に関しては自由化が進んでいますので、電力会社を検討し直すことにより、毎月の電気代を数千円~場合によっては数万円単位で削減できるケースもあります。
たかが数千円、されど数千円。資産形成は細かいところからコツコツと行っていきましょう。
また、このように水道光熱費のスリム化を図ったり支出を把握することは、資産運用の第一歩・あるいはその練習と表現することもできるでしょう。なぜなら資産運用は言ってしまえば細かい数字との戦いです。
まずは水道光熱費のようなシンプルな数字を把握し、そしてスリム化を図っていくという部分で資産運用の練習ができると思えばこれもまた楽しいものです。
格安スマホの導入
ところで、今お使いのスマートフォン。
毎月の通信費はどれくらいかかっていますか?仕事の兼ね合いで個人のスマートフォンをかなり使っているという方もいらっしゃるでしょう。
一般的に大手キャリアが提供している料金プランと比べると、MVNOと呼ばれる格安スマートフォン事業者のSIMを導入することにより、毎月の通信費を削減できるケースもあります。
また、スマートフォンの端末を分割で購入している場合、分割金も相まってキャリアの通信費がかなり「高上り」になってしまっているケースもあるでしょう。
大手キャリアが提供するスマートフォンを運用している場合、一般的に1万円弱から場合によって数万円単位でコストがかかっているのではないでしょうか。
格安スマホを導入することにより、大手キャリアが提供している料金よりも比較的安価に携帯を運用することが可能となります。
その他、大手キャリアから変更するのは様々な都合が許してくれないが、なんとか毎月の通信費を削減したい!ということも考えられますよね。
そんな時にはキャリアショップに赴き、データの利用料や通信プランの見直しをするというのも良いでしょう。
特に長年にわたり同じプランでスマートフォンを運用している場合、現在リリースされている新しい料金プランではない古いプランが適用されてしまっている可能性もあります。利用状況に応じて都度、最適なプランを見つけるのも一つのポイントです。
また、大手キャリアのスマートフォンをガラケーの時代から機種変更も含めて数年以上お使いの場合は、ひとつでできることがあります。それが有料コンテンツの見直しと整理です。
非常に小さい話に聞こえるかもしれません。しかし重要なことです。例えば、有料コンテンツを継続課金で購入している場合、そのコンテンツの購入すら忘れてしまっているということも十分に考えられます。
さらに何年間もの間、同じキャリアでスマートフォンを運用している場合、ガラケー時代からのコンテンツが引き継がれてそのままになってしまっているケースもあるのではないでしょうか?
またスマートフォンの機種変更の際などにキャリアショップで勧められるがままに加入していたサービスなどもありませんか?こういったサービスを見直しスリム化を図ることにより、人によっては1回あたりの見直しで数千円以上の節約効果が生まれたというケースもあります。
仮に1ヶ月2000円程度の節約効果だとすると年間にして24000円、10年間だと24万円の節約効果となります。
このように長期的に節約効果が大きくなっていくのが固定支出見直しの良いところです。無駄なお金を払い続けるのではなく、その流れをストップさせるのが重要です。
保険の見直しもオススメ
サラリーマンはもちろんのこと特に「営業畑」の場合、様々なお付き合いで生命保険や損害保険、その他互助会などに加入しているというケースもあるでしょう。
人によっては、いくつも重複した保険に入っていたり、同じような互助会などに何口も入会してしまっているケースがあります。
毎月引き落としされる金額は微々たるものなので放置してしまいがちですが、果たしてそういった保険・互助会、本当にご自身のためになるものでしょうか?
保険を見直すということも一つの方法です。
その他、極端な例だと新卒や学生時代に契約した生命保険がそのまま引き落としされ続けているというケースもあります。
また、営業マンに押されるまま、あるいはお付き合いの関係で明らかに不相応で高額な保険がかかっているケースもあるでしょう。
過去には、二十代前半でベンチャー企業にお勤めの方が保険の営業マンからの勧めに応じて毎月38,000円(!)という非常に高額な保険料を払い続けていたというケースもありました。
まずは手元の保険証券を探してみたり、毎月の引き落としの金額がわかる通帳を用意して、月にどのくらい引き落としがかかっているか確認するところから始めましょう。
そして引き落とし額などを確認し、明らかに現在使わないあるいは利用価値がないと判断される保険商品については、担当者へ連絡のうえ解約を申し入れましょう。
また、保険商品の中には積立型の商品もあります。この場合解約返戻金などを得ることができるケースもありますので、一度確認しておきましょう。
そしてこの際、注意しておきたいのが満期金です。
保険商品によっては、一定期間保険に加入し続ける・あるいは払込を行い続けることにより、満期と呼ばれる時期が到来した時に「満期金」としていくらかお金を戻してもらえるケースがあります。
満期到来前に解約してしまうのは損でしかありませんので、満期のお金があるかどうかもう一度確認しておきましょう。
サブスクの利用も視野に
サブスクリプション型サービス。毎月一定額を支払うことにより、様々なサービスや商品が受け取れるというサービスです。
支出を減らすため、こちらの利用も検討しましょう。
ただし!
長期的な利用はサブスクリプションの仕組み上、結果的に購入するよりも損をすることになりますので、あくまでもその時々必要なものを短期的に使う場合にのみ利用を検討するというルールにすると良いでしょう。
また、サブスクリプションという言葉は近年登場した言葉でもあります。それまでは、月額課金サービスなどという名称で呼ばれていましたので、こういったサービスの契約がないかどうかも一応確認しておくとよいでしょう。
また、同様のサービスをより安い金額で契約できるケースもあります。
それがクレジットカード会や生命保険などの付帯サービスとして同様のサブスクリプション型サービスを利用するという方法です。
例えば、電話をかけることにより、契約者であれば健康相談を看護師や医師に行うことができるというサービスがあります。このサービスを例にとってみてみましょう。
こういったサービスは先ほどのクレジットカードや生命保険など、様々な契約の無料付帯特典としてバンドルされていることがあります。
これは単体で契約すると利用料がかかりますが、もしお手持ちのクレジットカードで生命保険の無料付帯特典として同様のサービスがあれば、単体で契約する意味はなくなります。
このように、月額課金型サービスの二重払いや二重契約になってしまっている・その費用が無駄になってしまっている、というケースもよくあります。
ここまで突き詰めて調べてみると、思わぬところで家計のスリム化が図れるかもしれません。
【小まとめ】ランクを下げずに支出を減らそう
節約をして毎月の支出をセーブすることは資産形成の第一歩です。非常に重要なことではありますが、覚えておいていただきたいことがあります。
「必要以上にランクを下げ過ぎない」ということです。極端に生活ランクを下げすぎてしまうとどうしても気分的にも落ち込んでしまうことが多く、いわゆる攻守のバランスが崩れてしまいます。
また、あまりにも厳しい節約生活は、ご自身のみならず同居のご家族がいる場合そのご家族にもストレスになってしまうことが考えられます。そうなると家庭の不和などが生まれてしまい精神的にも疲弊してしまいます。
実は資産形成や資産運用は小手先のテクニックのみならず、心理学的なものや精神的な部分も非常に大きな要素なのです。
このあと紹介するように、マインドやメンタルの部分の安定性も資産運用には重要です。
そのため支出を減らし節約することは重要であるものの、極端にやりすぎないということが重要です。
毎月の支出を減らす方法:変動支出のコントロール編
固定支出のコントロール方法をご紹介した次は、いわゆる変動支出のコントロールについてご紹介していきます。こちらの方が、より節約効果が高いというケースも中にはあるでしょう。変動支出というのはつまり毎月一定額の支出ではないものの、様々な買い物や突発的なことで出ていくお金の支出全般を指します。
欲望をコントロールしよう
第一にやらなければならないのは、欲望をコントロールすることです。
非常に身も蓋もない話ですが、資産運用をするためには自身のメンタルやマインドをうまくコントロールすることが何よりも重要です。
そしてこの後ご紹介するように「投資」という世界に足を踏み入れた時、欲望は一番の大敵となります。ほんの一瞬、欲をかいたことが原因となり全てを失うということも投資の世界では日常茶飯時です。
つまり、支出をコントロールする段階において欲望をコントロールするのは非常に重要というわけです。
例えば、ブランド品のバッグを購入したい、そんな時もあるでしょう。もちろん自分へのご褒美やビジネス上の演出として必要であればそれは購入すべきです。必要経費だからです。
しかし、常日頃から欲望の赴くままに、お金があるからと言ってブランド品ばかり購入してしまうのは考えものです。
なぜなら、バッグとしての機能は他の製品でも十分に担保することができるからです。そこにあるのはブランド品としての価値のみなのです。
必要最低限であればブランド品を持つことも問題はないでしょう。しかし欲望が赴くままにこのような買い物をしてしまうといつまでたっても資産ができないということになります。
単月黒字を意識!リボ払いは支払総額を考えて
これはテクニックというよりは考え方レベルの話ですが、単月黒字になるように毎月支出をコントロール・意識しましょう。
欲望の赴くままに何かを購入したり、ネット通販でポチったりしていると、あっという間に支出が収入を上回ってしまいます。
クレジットカードにリボ払いサービスが付帯していると毎月の支払額を抑えることができるため、ついつい購入してしまいがちです。
購入した翌月の支払いも、場合によっては数千円単位で済んでしまうなどで非常に魅力的なサービスですが…最終的に支払うことになる金額は利子がついてかなりのものとなります。
これでは資産形成どころか反対に赤字が蓄積してしまいますので、クレジットカードで支払いを行う際にはどのくらいの支払い総額になるかをきちんと計算して購入するようにしたいところです。
どうしてもクレジットカードでバンバン買い物をしてしまいそうだ!という方は、いっそのことクレジットカードの使用を控え、銀行口座に入っているお金の範囲でしか買い物ができない即時引き落としの「デビットカード」を利用するという方法もあります。
また、何かしらの理由でクレジットカードを利用して分割やリボ払いを選択した場合、できる限り速やかに繰り上げ返済などを行って負債をゼロにする努力をしましょう。
さもなければ、リボルビング払いの場合残高に応じて利息がかかりますので、支払いの完了までの時間が長くなれば長くなるほど、支払総額は増えていきます。
またリボルビング払いの場合利率が非常に高いため、場合によっては残高が増えていくスピードに対して支払いが追いつかなくなるというケースすらあります。特にクレジットカードのショッピングやリボの利用可能枠が100万円以上ある場合、このような負のスパイラルに入ってしまいがちです。
毎月高額な支払いをしているのにも関わらず、残高は全く減らず利息の支払いのみが続いている…という状況になると目も当てられませんので、出来る限り利率の発生する負債は抱えないようにしましょう。
収入から強制的に天引きしよう
ここまでのステップで支出をコントロールできるようになってきたら、最後に取り組みたいのが、収入から強制的に天引きをするという方法です。
つまり、毎月資産運用に回すことができる金額を最初に収入が入ってきた段階で天引きしてしまうのです。
ネットバンキングをお使いの場合、毎月一定の金額を決まった日に決まったところへ送金するという機能が付いているケースもあります。この機能を応用して、給料日に天引きで別の本人口座に送金してしまうという方法も有効です。
この方法が一番シンプルにして強制力があり、なおかつ強制的に天引きしていますので結果が出やすいという特徴があります。
そして、天引きされた金額で生活を回すように考えると、これは精神面の鍛錬でもありますが、考え方として今ある金額で生活を回すようになります。
これにより、結果として支出をスリム化し、無駄な支払いを出さないという考え方が身につくケースもあります。
また、この方法は今後生活の形態が変わっても、職が変わっても、また生活をする場所が変わったとしても有効な方法です。一生もののテクニックとなりますし、この方法を身に付けることによりほぼ一生「貯蓄を重ねていく」という体質になることができます。
【攻】毎月の収入そのものを増やす方法あれこれ
ここからは、毎月の収入そのものを増やす、いわゆる「攻」の資産形成についてご紹介していきます。
資産形成のうち収入を増やすというアプローチについてはいくつかの選択肢があります。まず、本業で頑張る方法。そして副業で頑張る方法の大きく2通りです。
それぞれ解説していきます。
本業編
まず、最も手っ取り早い収入アップの方法が「本業で頑張る」という方法ではないでしょうか。本業で結果を出したり熱心に打ち込むことにより、本業の収入がアップします。
本業の収入がアップするということは毎月入ってくる金額も大きくなります。そして将来的な設計を考えると本業の方で出世することも期待できます。
また本業の方で出世することにより、管理職になれば時間的な余裕が出てくるケースもありますし(※逆もまた然りですが)、一般的に管理職以上の上級社員になることができれば裁量権の幅が広くなりますので自由に仕事を進めることができるようにもなるでしょう。
もちろん、それに伴って人脈の広がりにも期待値があります。
それでは、本業で結果を出すためにはどのような方法があるでしょう?
残業する
最も手っ取り早く最も効果が出やすいのが、残業するという方法です。最近は残業そのものが良くないという風潮もあります。
しかし現実的に見てみると、残業することで残業代が出るというのはサラリーマンにとって一つ認められた「権利」でもあります。
資産形成を行うにおいて、この権利を行使しない手はありません。仮に自営業の場合、いくら残業しても残業代なんて出ないのですから。
残業することにより、通常の給料よりも残業代が出ますので、収入がアップするというわけです。
また、休日出勤や出張手当が出る業種の場合は積極的に休日出勤や出張を入れるというのも一つの方法でしょう。残業と休日出勤や出張を組み合わせることにより、月に数万円単位で収入をアップさせることができるケースもあるのではないでしょうか。
このように残業に休日出勤、そして地方への出張などを合わせて、本来期待されているサラリーマンとしての稼働時間よりも多く稼働することにより、物理的に収入をアップさせることが可能です。
ただし、やりすぎてしまうと先ほどから何度もご紹介している通り攻守のバランスが崩れてしまいます。あくまでも体が資本ですので、くれぐれもやりすぎにはご注意ください。
昇進を目指す
手っ取り早く収入をアップさせる方法の一つに、先程ご紹介した時間を超過して働くという方法がありました。
これと並行して行っておきたいのが、社内での昇進を目指すというアプローチです。
昇進を目指すことにより役職が上がりますから、当然給料もアップします。
昇進を目指す方法としては、職務に必要な資格を取ったり、キャリアアップを目指したり、あるいは現在ご自身が取り組んでいる社内での業務やプロジェクトよりも「一つ上の次元」で仕事を回せるようにチャレンジしてみるなど、様々な方法があります。
人事権を持つ上級社員と仲良くなったり、社内政治にどっぷり浸かるというのも一つのアプローチではあるものの、こちらはやり過ぎに注意です。様々な人間トラブルなどから心身のバランスを崩してしまうことも十分に考えられるからです。
社内での昇進に関しては変なレバレッジをかけることなく、ひとつひとつ着実に実績を積み上げて昇進を目指すといったアプローチの方が良いでしょう。
転職も視野に入れる
攻めの姿勢を強め、今の環境で得られる収入よりもさらに高い次元の収入を得られるよう、会社そのものを変えるという転職も視野に入れるべきです。
現在の職場でそれほどの昇給や昇進が望めない場合、あるいは現在働いている会社の規模を考えてもそこまで多くの収入アップが望めない場合など、現在の会社に見切りをつける場合は、早い段階で転職を考えた方が良いでしょう。
極端な例ではありますが年収250万円程度で残業代もつかないようなブラック企業から、いきなり年収600万円以上のホワイト企業への転職を勝ち取れたというケースも存在します。
こういった転職は特別なルートを使わずとも、一般的な転職エージェントや転職サイトを利用した転職活動で勝ち取ることが可能です。
そして新天地で頑張ることにより、より労働単価が上がることも十分に考えられます。
ちなみに転職に成功して従来のような残業や長時間の労働が必要なく、収入に対する「時間辺りの単価」が上がると考えた時、その分だけ余剰資金と余剰「時間」が生まれます。
Time is moneyとはよくいったもので、時間は何にも代え難い貴重なものですから、積極的に自分の労働時間を減らしたり効率化するという考え方も忘れてはなりません。
副業編
本業での収入をアップさせることに限界を感じていたり、様々な事情で本業での収入アップが見込めないという場合には、副業で新たな収入の柱を得るという方法も良いでしょう。ここ数年、働き方改革の影響も追い風となって副業を認めている企業が増えており、資産運用や資産形成に興味がある方達を中心に副業にトライされる方が増えています。
副業で収入を増やすと一口に言うものの、どのような副業があるのか皆目検討もつかないという方がほとんどです。
ここでは、サラリーマンの方が取り組むことができる副業についていくつか簡単にご紹介します。
せどり
せどりというキーワードを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。せどりは古本屋や中古道具屋などに足を運び、そこで仕入れた古本・古い道具に利益を乗せて転売するという方法です。
最近はヤフーオークションの他にもメルカリやラクマなど様々な売買プラットフォームがリリースされていますので、手を出しやすい副業となりました。
せどりは、雑多な中古ショップから価値のあるものをいかに見つけ出すことができるか(安く仕入れて高く転売できるか)、という部分にかかっています。そのため、何かしらの書籍や分野において専門知識がある場合、あるいは何かに造詣が深いという方には特に有利なビジネスです。
仕事終わりに取り組むだけで、毎月10万円から20万円以上の収益を上げることができるケースもあります。
規模が大きくなれば、古物商の届出を出して大々的にビジネスに乗り出すことも可能でしょう。実際にせどりの副業ビジネスを立ち上げ、今や副業が本業になったという方もいらっしゃいます。
アフィリエイト
Webサイトなどに広告を掲載し、そこから商品の購入が発生した段階で利用料を得る─
これがアフィリエイトの基本的な形です。
最近は様々な人がブログやウェブサイトを運営してアフィリエイト収益をあげるようになりました。中には、毎月数百万円以上の利益をサラリーマンとしての勤務の傍ら「副業で」出している方もいらっしゃいます。
ただし、アフィリエイトは楽して稼げるといった性質のものではありません。あくまでも時間の融通が利きやすく、そして自身のスキルや知識をフル活用することができるビジネスと言った方が良いでしょう。
突き詰めていけば、様々なリソース投下が必要なものではありますが参入障壁はかなり低い副業と言えるでしょう。その気になれば、数千円単位の初期費用でビジネスを始めることも可能です。
ちなみにアフィリエイト市場については年々規模が拡大しており、近年では価格ドットコムや一括見積もりサイトなど、社会的にも相当な影響力を持つアフィリエイトサイトも多くなってきました。
物品販売
物品販売はせどりと似ていますが、中古品の買取ではなく、あくまでも新品を海外などから仕入れて販売する副業として人気です。
多くの場合オンライン上にストアを作り、そこで輸入販売を行うという形がとられます。
たとえば海外アーティストのファングッズやノベルティーなどを輸入販売するというケースや、日本で手に入りにくい雑貨などを仕入れて利益を乗せて販売するなどの方法が取れます。語学力や海外との交渉パイプをお持ちの方は、手を出しやすい副業です。
時間に融通が利きやすいオンラインショップを開設することにより、本業の合間や休みの日に取り組むことができるため、こちらも人気です。規模が大きくなってくれば一つのビジネスとして成り立ちますので、オンラインストアの対応専用にアルバイトを雇うなどの展開も可能です。
【コラム】筋トレも資産運用にはオススメ?
ここでちょっと一休み、コラムをお届けします。
ところで、資産運用を考えて将来を考えるにあたり、一つ重要な要素があります。
近年注目されているのが「筋トレ」です。
「えっ、筋トレとお金がどう結びつくの?」
と、混乱してしまう方もいらっしゃるでしょう。
実は筋トレは近年、単純な筋力アップや体力アップのためのみならず、精神的な安定や幸福感を感じるために筋トレを行なっている方が増加傾向にあります。特にこの傾向は、投資家やエグゼクティブ層など、資産運用に成功している人たちに多く見られます。彼らは、筋トレの効果をよく理解しているからです。
その仕組みはいたって単純で、筋トレをしたり体を動かしたりすることで、まず体のめぐりが良くなります。
体のめぐりが良くなれば緊張状態も緩和されますし、気分も爽快です。
そのため、日々の業務や副業にあたる中で緊張が続いている体をほぐし、そして無心になって筋トレに取り組む時間が増えることにより、精神的にも良い影響を与えてくれるというわけです。
細かい作用機序などについては割愛しますが、日々のストレスは筋トレや軽い運動などでほぐして流していく、というのも資産運用において重要です。
ガチガチに凝り固まっていては良い行動もできないもの。まずは体をほぐしてそして自由な思考で柔軟に動けるようにしましょう。
【資産運用】余剰資金はどう扱えばいいの?【スタート】
様々な方法により作られた余剰資金。
資産形成が完了した後は、次にどのような行動を取れば良いでしょうか。余剰資金ができたらいよいよ資産運用のスタートです。
ここからは資産を運用する方法やルール、そして押さえておきたい「ツボ」についてご紹介していきます。
まず大原則として、余剰資金は「消え物」ではなく将来的な資産につぎ込むことが鉄則です。
「余剰資金は体験や換算できない価値があるものに注ぎ込むべきだ」という経営者もいますが、これはもう少し先の話です。
まずは形成した資産から運用益を出すため、お金を資産に変えていくという作業に入りましょう。
また、盤石な基盤を作るためにも、将来的な資産になりうるものに余剰資金を注ぎ込んでいくというクセをつけるようにするのもポイントです。
ちなみに資産は現金そのものを指す言葉ではありません。基本的には、将来的にお金を生み続けるもの、これを資産といいます。
例えば資産の中で考えられるものとしては、この後詳しく解説しますが、不動産物件や株などがこれにあたります。
このように運用益を出すことができるものにお金を注ぎ込み、将来的な資産を築き上げていくことが資産運用といってよいでしょう。
【コラム】20代から30代は生活防衛資金も考慮に
この記事をお読みのあなたがもし20代から30代であれば、資産形成と資産運用の間に、一つ並行してやっておきたいことがあります。生活防衛資金の貯蓄です。
※仮にあなたが30代以上の方であれば、生活防衛資金は1年分以上を用意した上で資産運用に乗り出しましょう。それまでは、生活防衛資金の貯蓄に励んでください。
生活防衛資金。あまり聞きなじみのないキーワードかもしれません。生活防衛資金というのは読んで字の如く、生活を守り、キープしていくための貯金と言ってよいでしょう。
何かしらの理由でいきなり職を失ったり、一時的にであれ収入の目処が立たなくなってしまった時、生活を続けていくために必要な資金のことです。
これは投資や資産運用など、攻めの姿勢に転ずる前に一つ用意しておきたい防衛ラインです。収入がなくとも、しばらくの間生活していけるだけの費用となります。この生活防衛資金が揃って初めて、余剰資金を運用に回していくという考え方でも良いでしょう。
人によって用意しておくべき生活防衛資金はまちまちですが、一般的には、全く無収入の状態が半年ほど続いても大丈夫なくらいの金額を用意しておくとよいでしょう。
つまり、今の職業の収入の半年分くらいの貯蓄があれば、ひとまず生活は回っていくというわけです。
仮に手取りが30万円であれば、30万円x6ヶ月分で180万円程が目安となります。
ただし、仮にご自身に妻子がいらっしゃったりご家庭がある場合には家族の生活も合わせて防衛しなければなりません。
この場合は突発的な支出のことも考慮して、半年から一年分の手取り額の貯蓄があると安心できます。
このように、資産運用や資産形成はご自身にやご家族の生活を将来的に守ってくれるような防衛ラインやセーフティネットを一つずつ作っていく作業というイメージでも良いでしょう。
投資で守りたい鉄則とは?
資産運用は、言い換えれば投資です。
投資で様々な利益を出すというのは表向きのゴールです。
その本質は「投資で損を出さない」、これが重要です。
損を出さないようにすると考えた時、最も重要なことは何でしょう。
A:「一極集中の投資にしない」
B:「複数のセーフティーラインを作っておく」
どちらも正解です。
つまり、1つの投資で大きく成功を収めようとしてはいけません。
一発逆転で金持ちになろうとしてはいけない、これが合言葉です。
ハイリターンになるチャンスのある投資は、原則的にハイリスク・ハイリターンと呼ばれるものです。リスクとリターンは等価交換と考えてよいでしょう。つまり、ローリスク・ローリターンを積み重ねていくというのが正しい資産運用と投資のスタンスです。
ハイリスク・ハイリターン型投資は、資産運用ではなくギャンブルであると考えましょう。
これを踏まえて、様々な投資商品がある世の中で投資を行うにおいて押さえておきたいポイントをご紹介していきます。
理解できない投資には手を出さない
世の中には様々な投資商品が存在します。その中でも、とにかく利益が高い、みんなが手をつけているという理由だけで新たな投資商品に手を出すケースもあります。
これは絶対にお勧めできません。
投資家本人が投資する対象の仕組みやスキーム、どのような理由で収益が発生するのか、という部分を理解していなければ、そこにリスクが伴うと言ってよいでしょう。
仕組みを理解できない投資商品に闇雲にお金を出して投資を行うのは、何が入っているか皆目検討もつかないブラックボックスの中に手を突っ込むのと同じことです。
大原則として、理解できない投資には決して手を出さない、どんなに少なくとも、ある程度理解ができるようになるまでその投資に手を出してはいけない、というルールを設定しましょう。
場合によっては投資だと説明を受けていたにも関わらず、蓋を開けてみるとマルチネットワークビジネスだったというケースもあります。もっとひどいケースになると、大規模な組織犯罪的詐欺案件だったというケースも今まで数多く存在してきましたので、注意が必要です。
複雑すぎる投資は注意
先ほどの「自分が理解できない案件には手を出すべからず」ということと共通する部分がありますが、明らかにスキームが複雑すぎるものについては少し考えものです。
というのも、投資商品や金融商品はシンプルであればあるほど、優秀で収益性も良いものが多く見られます。つまり、本当に儲かる・利益を上げることができる金融商品はシンプルな作りでしかるべきなのです。
特に「紹介者」や「紹介された人」のような話が出てくるような金融商品の場合、マルチネットワークビジネスに近い性質のものという可能性も考えられます。
また、あえて投資家を騙し出資を募るためにスキームを複雑にして煙に巻いている可能性もありますから、複雑すぎる投資は注意しておくことにこしたことはありません。
明らかに収益性が良すぎるものは一度疑うべし
明らかに収益性の良すぎるものや利回りの良すぎる投資商品は一度疑ってかかってしかるべきでしょう。
特に仕組みが非常に複雑で、収益性が明らかに良すぎるものに関してはそもそもそういった投資商品が存在せず、詐欺商材に該当するというケースも考えられます。
この場合資産運用どころか、明らかに損をしてしまうことが目に見えていますので参入すべきではありません。
ちなみに、米国株式において過去200年間の平均収益率はおよそ7%となっています。過去200年間の平均収益率が7%ということは、ここよりも明らかに高すぎる、場合によっては「桁の違う」収益率が永続的に出てくるような説明がなされる案件は、一度疑ってかかってしかるべきということになります。
また、芸能人や有名人などが投資商品などの広告塔となっているケースも存在しますが、こちらは本来、そういったPRキャラクターを立てずとも収益が発生してしかるべきなのです。
広告塔を建てるということはそれだけ多くの会員や投資家を募る必要があるということに他ならず、この時点で疑ってかかるべきと言ってよいでしょう。
危険を冒す者が勝利する?
「Who Dares Wins」
危険を冒す者が勝利する。
イギリス陸軍特殊部隊・SASのモットーです。
投資の世界では、この格言は当てはまりません。確かに投資はハイリスクな商品であればあるほどハイリターンが望めます。しかし、後ろ盾もないままにハイリスクな勝負を行うのはあまり褒められたものではないでしょう。
投資の本質は損を出さず、そしてローリスク・ローリターンで着実に収入を増やして運用益を出すことにあります。
危険を犯して勝利する、というのはギャンブルでしかないわけです。つまり、このようなリスクテイクを求めるような投資商品には手を出してはいけないということです。
一発逆転は資産運用にあらず
FXやその他のギャンブルなどで当てて一発大逆転というストーリーをよく聞くことがあります。しかし、これは資産運用ではありません。かなりのリスクを伴った上で、それに伴うリターンを得ただけのこと。資産運用は、基本的に長期分散投資が大原則です。
また
・今回だけは違う
・限られた人にだけ公開されている投資商品
・〇〇党から出てきている案件
・政治家枠
というキーワードが出てきたら、ひとまず脊髄反射的に警戒する癖をつけておいてよいでしょう。上記は全て、実際にあった詐欺事件で使われたキーワードです。
【コラム】Q.世の中に絶対はある?
A.絶対にありません。
なんだか禅問答のような響きになってしまいましたが、世の中に絶対という言葉は絶対に存在しないのです。つまり、絶対に儲かる投資、絶対に収益の出る案件、ということは本来あってはならないのです。
投資を募るため、様々な人間が様々な言葉やアプローチで投資家を募るというのは日常茶飯時です。その中で絶対に儲かる商品である、確実な収益性がある、などのキーワードは営業トークの一つと見ておきましょう。
国から認可を受けて営業している金融機関でさえも、時には銀行員のノルマのため、このような甘言を用いて投資を勧めてくることがあります。
こちらも、相手が銀行マンだからと無条件に信用せず同様のルールと考え方で応対するようにしましょう。
確実な収益性があることや誰にでもトライできることなど、勧誘が本当であれば絶対に出てこないようなキーワードをポンポンと出すような営業マンには、要注意というわけです。
他人に自分の舵取りを任せるな!
もう一つ、資産を運用する上で絶対に守っておきたい鉄則があります。
「他人に自分の舵取りを任せない」ということです。もちろん、商品やその流れに応じて、一部であれ他人に権限委譲をして資産を運用してもらうというシーンはあるでしょう。これはある程度のリスクを理解した上であれば問題はありません。
しかし、全ての資産や投資についてコンサルタントや助言をしてくれる人間に任せてしまうというのは考えもの。
芸能人が資産の運用をマネージャーに任せていたところ、マネージャーが突如として蒸発してしまい、無一文になってしまったというケースも聞かれますよね。
これは非常に極端な例ですが、まるまる資産を抜き取られずとも、投資家本人が理解していないところで中抜きが行われるなどのケースは十分に考えられます。
そのため、他人に自分の舵取りそのものを任せないようにする、というマインドが重要です。
また、誰かに資産運用を任せたり、誰かのテクニックや考え方・ラインの引き方に完全に「乗ってしまう」というケースもあるでしょう。時にはそれも有効です。
なぜならそういったテクニックを学び取ることができるからです。しかし、乗り続けているだけではいけません。
そうしてしまうと、自分の頭で考えて投資をするということを放棄してしまうようになるからです。
これではいけません。
何かの技術や知識を身につけるためには、失敗が必要なこともあります。失敗から学ぶということです。
そのため、失敗しても良いのです。自分の頭で思考し、策を練り挑戦し、失敗するなら失敗する、成功するなら成功する、これこそがご自身の成長・投資や資産運用に関する経験値となっていくのです。
こんな投資にご用心!手を出すべきではない投資商品は?
資産運用をする上では、様々な投資商品を目にすることになります。
この時、ローリスクローリターンで着実に資産を運用していくことを考えるのであれば、そしてあなた自身が資産運用の初心者である限りは、下記のような投資商品には手を出さないようにしましょう。ここでは、具体例をいくつかご紹介していきます。
仮想通貨
まず、資産運用やギャンブル性のある「爆益案件」として最近よく話題になるのが仮想通貨です。仮想通貨は非常に相場変動が激しく、不確定な要素も多分に含まれています。そのため、どれだけ上昇傾向にある仮想通貨でも一夜にして相場が急落する、という可能性は否定できません。
そのため投資や資産運用という部分から見ると、仮想通貨への投資はあまりお勧めできません。少なくとも、投資初心者のうちは、あまり投資の対象として見ない方が良さそうです。
宝くじ・公営ギャンブルなど
投資の一環として、宝くじや公営ギャンブルなどの「精度の高い情報」を有料で販売するなどの勧誘をにしたことがある方もいらっしゃるでしょう。これは勝率が高ければそれだけ資産運用の助けになる、というロジックで販売されていることが多くみられます。
しかしこちらも原則的にはリスクが伴い、またマイナスサムゲームとなる可能性が非常に高いと言わざるを得ません。確率学的に言っても、最終的な収支がマイナスになる可能性の方が強いケースがほとんどです。
もちろん一発逆転を狙うことも不可能ではありません。それがギャンブルですから。しかし、資産運用でローリスクにリターンを得るためには、こういった商品に手を出すべきではないでしょう。
先物取引・FX
先物取引やFXも、資産運用の一つの方法として昨今注目を集めています。しかし、こういった取引についても期待値は結果的にマイナスの可能性があります。また、大幅な相場の変動などによって大きくマイナスが出てしまう可能性もあることから、資産運用をより着実に行うのであれば、こちらもよほどの上級者でない限り手を出すべきではないでしょう。
また、FX取引の場合は、自分の元手資金よりもレバレッジ(元手の数倍で取引が出来る仕組み)をかけて取引ができるケースがあります。こちらのレバレッジが関与している取引についても、失敗した場合に大幅な追証金などが発生する可能性がありますので注意しておきましょう。
資産運用における必修科目・税金
税金の勉強は資産運用や、より確実な資産形成を行う上で絶対にあった方が良い知識となります。
つまり必修科目と言っても過言ではないでしょう。
一般税制はもちろんのこと、様々な制度や仕組みを理解することにより税制優遇制度などを活用することができるようになります。
このように専門用語を並べたてると頭が混乱してしまうという方もいらっしゃるでしょう。
しかしご安心ください、ここで覚えていただきたいことは、至ってシンプルです。
税金に関する様々な知識のうち、特に重要なものを押さえておくだけで税金を支払う金額がより抑えられること、また税制優遇制度などを使うことにより、よりお得に納税できるというポイントです。
ここでは、その中でも特に覚えておくべきポイントをご紹介していきます。
所得税は2馬力の方が安くなる?
当たり前の話ですが働けば働くほど、所得は増えます。
所得が増えると、当然のことではありますが所得税もアップすることになります。日本の所得税は累進税率が採用されていることから、これは仕方のないことです。
そして、一定以上の所得額になると超過累進税率が適用されます。
これは一定の所得金額を超えた部分に対して「のみ」、高めの所得税率になってしまうという仕組みです。
1馬力でバリバリ働いて所得がアップすると、一定額以上の所得には高い税率が課されることになるというわけです。
では世帯所得が「2馬力」の場合はどうでしょう?
つまり、旦那さんと奥様の2人が働いて所得が二口分ある場合です。
実は、1馬力でバリバリ働いて稼ぐ金額と2馬力の場合の所得金額が同じだったとすると、結果的に節税になるのは2馬力の場合です。
2馬力に分散するとその分だけ一人当たりの所得金額は下がります。すると、通常の所得税率が加算されることから結果的に税金を払う金額が安くなるというわけです。
所得税は支出の中でもとりわけ大きなものになりますので、この辺りの知識をつけておくことでよりお得に納税をすることができるようになります。
NISAとiDeCoは積極的に活用しよう
日本にはいくつか資産運用と税制優遇の「いいとこどり」ができる制度が存在します。それがNISAとiDeCoです。
まずNISAについてですが、こちらは少額投資における非課税制度で、まだ歴史の浅い制度でもあります。2014年にスタートしました。※1
一般的に投資信託に投資をすると、配当金や分配金を得ることができます。しかし、こちらはあくまでも利益になるわけですから、当然のことながら課税対象となります。
例えば購入した株式などが値上がりして利益が出た場合、売却した際の利益も課税対象になるということです。
NISAの仕組みを利用すると、大まかにこういった投資から得ることができる配当や売却益や譲渡益などが一定の枠内で非課税になります。
この制度は日本国内に住んでいて、20歳以上の人であれば利用することができます。特に所得に関して条件があったり、本格的に投資に取り組んでいることが条件というわけでもありませんので、まずNISAの口座は開設しておいて損はないでしょう。
続いてご紹介するiDeCoは、日本語にすると個人型確定拠出年金となります。※2
非常にシンプルに説明するならば、こちらの制度は自分で掛け金を決められる年金のようなものです。一定金額を拠出することにより、資産の運用となるわけですがこの制度を利用して運用益が出た場合、通常20%程度かかる投資に関する運用益が非課税になるというお得なポイントがあります。
長期スパンで考えるのであれば、NISAと同様にまず取り組んでおいて良いでしょう。
【コラム】資産運用や投資の成功率をアップさせる学問は?
ところで、資産運用や投資で成功し、ファイナンシャルフリーと呼ばれる人達は、普段からどのような勉強をしているのでしょうか。
イメージ的には、投資家というくらいですからテクニカルチャートや、様々な学問を勉強して、最新の投資手法についても精通しているというイメージがありませんか?
特に近年「投資家=FX」というイメージがメディアの影響もあって強いため、テクニカルチャートさえ理解していれば問題なくトップの投資家になれると思っている方もいらっしゃるほどです。
しかし、現実はそうではありません。ここまでの内容をご覧いただければお分かりの通り、FXは長期分散投資というよりは投機性の高いギャンブルのようなものですから、長期的な投資や資産運用のことを考えた時にテクニカルチャートはあまり役に立ちません。
なぜでしょう?
結局これらは、短期的な一瞬を切り取ってみれば効果があるのかもしれませんが、長期的に考えると小手先のテクニックと言わざるを得ません。そして物事の本質ということを考えていくと、やはり小手先だけでは通用しないというのは投資の世界にも当てはまります。
それでは、資産運用や投資の成功率をアップさせて人生をより豊かにしてくれる学問とはどのような学問なのでしょう?
基本的にオススメしたいのは心理学です。そして続いて貨幣論や行動経済学、統計学、政治学、マクロ経済学などがこれにあたります。
なぜ心理学なのでしょう?なぜ行動経済学なのでしょう?
これらの学問は、小手先のテクニックではなく「本質的に物事や世界の仕組みを理解することができる」学問だからです。
投資の相場は、機械が作るものではありません。市場が作ります。
そして市場は何が作るのでしょう?
─人間です。
では、人間は何を原動力に動くのでしょう?
突き詰めていくと、それは「人の心理」です。
つまり、この場面だけで考えれば投資という学問から入ってその頂点までたどり着くと、そこには人の心理があるということです。
このように、大口の学問から入っていったほうがより物事の本質に触れやすく、そして本質で勝負すべき世界である投資や資産運用の世界で十分にやっていくことができるようになるというわけです。
投資家が絶対に大切にしたい「2つのもの」とは?
投資や資産運用を行うことにより、様々なリターンを得ることができます。また資産を形成して運用していくことにより、経済的にも負担が減り、自由に人生を送ることができるようになるでしょう。
そして、その先に何があるか?
─これを考えていくと、投資家が絶対に大切にしたい二つのものが見えてきます。
すなわち、健康と時間です。
投資家は資産運用を行うことにより、資産が増えるばかりか健康と時間を手に入れていると言っても過言ではないわけです。
ここからは、投資・資産運用で得られる金銭的・即物的なベネフィットの他に、もっと大切なものである健康と時間に関してお伝えしていきます。
健康であることは人生における最大の利益
ご存知の通り、健康であることにより、人生はより一層華々しくて楽しいものになります。反対に、健康でなければ人生を満喫することは難しいと言わざるを得ません。
そして健康であればあるほど、その人自身が持つポテンシャルを最大限に引き出すことが出来、様々な方面でより一層の結果を出すことができるようになります。
つまり筋トレや規則正しい生活に関する知識、そして栄養に関する知識など、投資家たるもの様々な知識を吸収しておくべきなのです。
これらの勉強に時間を使うことにより、今後一生、その知識を役立てることができるからです。
心身ともに健康であれば、資産運用の現場を見てみてもより適切に判断を下すことができるでしょう。
反対に心身にどこか不調があると判断を誤ってしまったり、普段であれば絶対に行わないような投資判断をしてしまう可能性すらあります。
このように健康であることが、結果的に資産運用に役立つというケースもあります。
投資で得ることができる最大の利益・時間
投資で得ることができるリターンの中には様々なものがありますが、その中でも一番の利益は「時間」ではないでしょうか。なぜならば、投資をすることで本人が働かずともお金が働いて利益を出してくれるようになります。
そのため、ご自身が仕事などで労働する時間を減らすことができるのです。サラリーマンの方が副業や資産運用を行うと、それだけ早い段階でリタイヤをするための地盤作りをすることができる、という考え方もできますね。
このように、時間を得ることができるのが投資の良いところです。
万人に等しく与えられて完全に公平なもの、それが時間です。
こればかりは、望んでも人より多く得ることはできません。だからこそ、決まった枠の中でいかに節約して自分の自由な時間を増やしていくかというのが課題となるわけです。
「うまく使えば、時間はいつも十分にある」
かの有名な詩人、ゲーテはこう言いました。
「時間だけは神様が平等に与えてくださった。これをいかに有効に使うかはその人の才覚であって、上手く利用した人がこの世の中の成功者なんだ」
ホンダの創業者である本田宗一郎も、ゲーテと同じような事を言っています。
このように古来の昔から、偉人や成功者たちも時間を節約し、うまく活用することに苦心してきたわけです。そして今、この現代において、のような時間の節約方法があるのかについてです。
まず大原則として時間を節約することができるタイプの投資には躊躇せずにつぎ込むようにしましょう。
例えば先ほど副業の部分でも解説した通り、副業に取り組むのであれば、その作業はご自身が取り組まなくてはなりません。
しかし、未来永劫副業をご自身がやらなくてはならないということではないのです。
ある程度収益が出てきたら、副業に関連する作業を出来る限り外注化するという考え方も重要です。
そうすることにより、ご自身はほぼ時間を使わないにもかかわらず、副業から収益が入ってくるという一つの仕組みを作ることが出来るわけです。これほど良いことはありません。
仕事は外注スタッフに任せることができ、ご自身はその管理に少しの時間を使うだけで良いのですから。もちろん、外注スタッフに任せるということは人件費が発生します。
しかし最近は、オンラインで完結することができる副業も数多く存在しますし、同様にオンライン上での仕事や雑務を引き受けてくれるフリーランスのバーチャルアシスタントのような職業の方々も増えてきています。
実店舗を構えるタイプの副業だと、どうしても時給などで高額な人件費が発生してしまいがちです。他方、オンライン完結型の副業で、オンライン完結型のアシスタントに外注として入ってもらう場合、作業量ベースで報酬を決めることができるなどよりお得に外注化することができる選択肢もあります。
もう少し突き詰めて考えてみましょう。
日々の生活の中で、自由な時間をより増やすにはどうすれば良いでしょうか?
いきなり投資家として脱サラするというのも極端な話ですから、すぐにでもできる時間の節約法をいくつかご紹介していきます。
まず、仕事をある程度オートメーション化・自動化するという方法があります。
例えば、エクセルで日々日報を作ったり、データの打ち込みが業務として必要な場合、これは「必ずしもご自身が人力で行わなくてはならない作業」でしょうか?まずここから考えてみましょう。
どのような作業が仕事上必要なのかを洗い出します。そして、そこにかかっている時間を計算し、それが1週間、1か月、1年続くとどのくらいの時間になるか見積もりましょう。そうするとかなりの時間が割かれていることに気づくはずです。これを自動化することができれば、その時間を確保することにつながります。
昨今、こういった考え方のもとに業務効率化が進められており、こういった技術を総称してRPAと呼んだりします。
エクセルだけで言えばマクロやコードの関数を組み合わせることにより、人力での作業をある程度自動化することが可能です。ただし、その技術は特殊なものですからある程度の学習コストがかかります。
しかしこの学習コスト、将来的に時間を生み出してくれるわけですから、必要であり、そして有益な投資と言えるのではないでしょうか。
このような考え方のもと、自動化や自身の時間を増やすことにつながる投資は躊躇せずに行うべきです。
まとめ
資産を投資によって運用するということは、人生をより豊かに彩ることと同義です。より安全に・より自由に人生を歩むためには、お金が必要です。お金が全てというわけではありませんが、お金がなくては人は生活を送って行くことができません。
資産運用や投資と聞くと、テクニカルチャートなどの数字や難しい理論の話ばかりになるかと思っていた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、資産運用や投資はマインドやメンタル、そして根本的な考え方や価値観が最も重要なのです。
そして、最終的に投資すべき最高のプロダクトは、あなた自身です。あなた自身の人生をより豊かにするために全ての投資は存在します。もちろん、貴方にご家族がいればあなた自身に投資することにより(まだ見ぬ将来の家族も含めて)ご家族の幸福度を上げることもできるでしょう。
これからの人生をより豊かにするためにも、まずは資産運用や投資という考え方をインストールするところから始めてみませんか。
監修:フィデリア株式投資顧問
2014年に設立した投資顧問会社。代表がトレーダー出身。銘柄の材料性とテクニカルを意識した的中率の高い銘柄選択が人気。Yahoo!ファイナンスにも銘柄予想を執筆中。
出張ホスト募集要項