はじめに
人間は素敵な異性に惹かれてしまうもの。
そして人間はまた、お酒が好きな生き物です。
この二つが合わさる処はまさしく桃源郷。夜のお店が大好きだという方も多いのではないでしょうか。
しかし、夜のお店に行くと予想よりもお金をたくさん使ってしまうのはなぜでしょう?
そこにはキャストが使っている心理テクニックが関係しています。ここでは、夜のお店のキャストが使っている心理テクニックを5つご紹介します。
夜のお店ではなぜ、予想よりもお金を使ってしまうのか?
キャバクラに行くにしてもホストクラブに行くにしても、あるいはガールズバーなどでライトに遊ぶとしても、毎回毎回予想よりもお金を多く使ってしまうのはなぜでしょう?
または、気が付いたら新しいボトルをガンガン入れていたり、シャンパンを入れていたりするのはなぜでしょう?
これは夜のお店のキャストが「接客のプロフェッショナル」であることが理由です。
人間は価値のあるものに対価を払う生き物です。つまりその場所で過ごす時間に価値を見出しているというわけです。
お店の雰囲気はもちろんのことキャストとのトークやふれあい(※心理的なものに限る)、そして高級なお酒を飲んでいるというその環境。
もちろん接待やお仕事の都合で夜のお店を使うという方もいらっしゃるでしょうが、それよりもキャストと会うのが楽しくてついつい、お店に足を運んで散財するということもあるでしょう。
しかし、少し思い出してみてください。
お店で予想よりもお金を使っている時、心から苦痛を感じてお財布からお金やカードを取り出しますか?
きっとそうではないでしょう。それどころか、ものすごく楽しいからお金を使っているという感覚の人も多いのではないでしょうか。
ここがキャストの腕の見せ所。
「いかに楽しいと感じてもらうか」がキャストの至上命題でもあるわけです。そのためには当然、肌感覚で勉強するにせよ、きちんとテキストで勉強するにせよ、心理学を学ぶ必要があります。
これらの心理学に基づいて、キャストは日々あなたを楽しませています。
ここから分かる事が一つあります。
実は
「夜のお店で予想以上にお金を使っているということは、予想以上にあなたがお店で楽しい時間を過ごしている」
ということに他ならないわけです。
そんなプロフェッショナルたちが使っている心理学、気になりますよね。
ここでは特別に、夜のお店のキャストが使っている心理テクニックを5つだけご紹介します。
夜のお店でキャストが使っている心理テクニック5選
夜のお店のキャストは、ホストでもいわゆるキャバ嬢でも、色々な方面の心理学を勉強します。
そしてそれを実践に使い、その反応を見てさらに心理学のテクニックをバージョンアップしていくというわけです。
華やかな世界の裏側には、このような隠れた努力があるわけです。
ここでは一般的な心理テクニックの本などで見られるものよりも「一歩踏み込んだ」本格的な心理テクニックについてご紹介していきます。
もちろんキャスト達は、これらの心理テクニックを使っているだろう?と聞いても否定するでしょう。
もしくは先輩から連綿と受け継がれてきたテクニックであることから、それらのテクニックに「きちんとした名前」がついていることを知らないというキャストもいるかもしれません。
リフレーミング
まずはリフレーミングです。
リフレーミングは日本語に分解すると
リ=「リ」セット・「リ」スタートと同じで「再び~する」
フレーミング=枠にはめこむ、固定概念を持つ
つまり固定概念を覆して考え方そのものを変える、という心理テクニックです。
よくホストクラブなどでキャストのお兄さんにあなたが「私の髪は頑固な直毛なんだ…パーマをかけられる人が羨ましい」という話をしたとしましょう。
その時、
「え、いいじゃん直毛!逆に直毛ストレートって、美人の女優さんいっぱいいるじゃないですか!仲間由○恵とか!」
と、返したとしましょう。
これこそがリフレーミングの技術です。
「直毛ストレートはパーマに劣る」という考えを持っていた女性の概念を
「直毛ストレートは美人の女優もたくさんいる」
という方向に再セットしているのです。
このテクニックを突き詰めていくと、嫌いだったものも好きにすることができますし、あらゆる考え方を転換させることができるようになります。
リフレーミングは実際のカウンセリングの現場でも使われているなど高度な技術ですが、夜のお店のキャスト達はこれらのテクニックも駆使してあなたの気分を上げていきます。
ダブルバインド
これに関しては細かい説明は抜きです。
例えばあなたがお店で、もう一本ボトルを入れようか、それともそろそろ帰ろうか考えている時。
「焼酎にしますか、それとも何か泡モノにしますか?」
とキャストに聞かれると、今の今まで頭の中にあった
「帰る」
という選択肢は文字通りシャンパンの泡のように消え去ってしまいます。
その瞬間頭にあるのは、焼酎にするべきか、それともシャンパンのような泡ものにするべきかという選択肢の2択です。
これがダブルバインドです。
最近はダブルバインドという言葉が有名になりましたが、これは以前から催眠療法の分野でも使われている方法で、いわゆる心理誘導の技術を応用したテクニックとなります。
あまりガツガツとしたダブルバインドでなければ、今すぐに使ってもきっと効果が得られることでしょう。
ペーシング
ペーシング。
相手にペースを合わせるという意味の言葉です。
心理学の世界では「相手と信頼関係を築くために最初に取るべき行動」のひとつと言われており、その方法は至って単純。
・相手が時計を見たら自分も時計を見る
・相手がドリンクに口をつけたら自分もドリンクに口をつける
ここまで聞いて「ハッ」とした方もいらっしゃるのではありませんか?
そうです、なんとなくあなたの行動に合わせてキャストも動いたりしていませんでしたか?
これはペーシングという技術を応用しているのです。
人間は本能的に自分と同じような行動をとったり、ペースが同じ人には心を許しやすい構造になっています。 もちろん先ほど挙げたようなペーシング技術は初級編なので、より成績の良いテストはもっとわかりづらい(=お客さんの深層心理に入りやすい)方法でペーシングを行います。
例えばお客さんがグラスに口をつけた時にキャストは少しだけ目を離して他の事をしたり、 お客さんがソファーに座り直した時には少し間をおいて足を組み替えたり、全く同じ行動ではなく「少し軸をずらした」行動をとるのです。
自己開示
自己開示も人間関係の形成には大いに役に立ちます。人間は「好意の返報性」という法則を持っており、相手から何か好意をもってしてもらったことに対しては、よほどのことがない限り本能的に「何かお返ししたい」と深層心理の中で思うもの。
その中で相手から自己開示をされると、自分も何か自分のことを開示しなければと思うようにできているのです。
そしてお互いに自分のプライベートや深いところを開示し合うことによって、信頼関係が生まれます。
ちなみにプロ中のプロは「相手が聞いて心地よいと思う自己開示の情報」を変幻自在に組み立ててお客さんに話したりします。
ミルトン催眠
ミルトン催眠とはミルトン・エリクソンという医師が開発した心理誘導、あるいは催眠誘導の技術です。
本当にガチンコで心理学を勉強している夜のお店のキャストの中には、このミルトン催眠の技術を使うことができる人もいます。
具体的には、言葉の力だけで相手を催眠状態に持って行ったり相手を誘導する技術です。
例えばわかりやすいもので行くと、あなたが何か仕事の愚痴や相談事をキャストにしている時、
「○○さんがどんな悩みを持ってるのか、今、ちょっとわからないですけど~」
と言われて0.5秒でも間を空けられたら、完全に悩みを話したくなりますよね。
これもミルトン催眠の一種です。
さらに、
「(ちょっとした高級店で)今このお店で飲めてるんだから、絶対出世しますよ!♪」
というのも催眠の一種です。
特段、今をこのお店で飲めていることと将来出世することの関係性はないのですが、このように結びつけられて言われてしまうと、
「出世したい」という潜在的な意欲を逆手に取られて
出世したい=店に通う
みたいな考え方の電子回路が出来上がってしまいます。
このような方法が、ミルトン催眠です。
参考:特殊な言葉遣いで相手を操る?ミルトン催眠の詳しいテクニックも見てみる
まとめ
夜のお店のキャストは、ゲストと最大限素敵な時間を作り上げていくために日々心理学なども勉強しながら努力しています。もちろん、まれに努力せずにこのようなことができる天才肌もいます。
そのため、あなたが夜のお店でお金を使ってしまうことは決して悪いことではありません。その分だけ期待値を超えて、夜のお店であなたが楽しい時間を過ごせているのですから。
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