ルームフレグランスや浄化のために「お香」を使われている方も多いのではないでしょうか。
そしてお香には
- 海外のもの
- 日本のもの
の2タイプが存在します。今回ご紹介したいのは和の香り・日本のお線香です。
「え?お線香?」
そう思われた方も多いでしょう。
「お線香といえばお仏壇やお墓・その他仏事全般に使うものじゃないの!?」
「線香臭いってよく言うじゃないの!」
という声も聞こえてくるようです。
ですが、よく思い出してみてください!
ちょっと高級な和風飲食店や旅館、その他「高貴な感じのする空間」で、えもいわれぬお線香の香りが漂っていたことはありませんか?
海外のお香やインセンスとはちょっと違うけれど、高級感があって主張しすぎない、そんな香りで癒されたという経験をお持ちの方も多いでしょう。
事実、老舗の店舗やご商売を行っていらっしゃる事務所ではフレグランスとして・浄化のアイテムとして高級なお線香をつかわれていることがあります。
そこで本記事では、お線香は仏事だけではなく普段使いもできることをご紹介しつつ…
- こんなにあるの!?日本のお線香の種類
- 実際の生活の中でお線香を焚くことによるメリット
- スピリチュアル的な意味での浄化アイテムとしても使えるってホント?
など、大切な人と過ごす大事な空間をより彩るために使いたい「お線香の世界」を幅広い視点からお伝えしていきます。
その他お線香を使う際に注意しておきたいポイントもあわせてご紹介しますので、最後までどうぞお楽しみください。
【一覧】お線香はお仏壇だけじゃない!その種類とは
結論から申し上げれば、お線香はお仏壇やお墓のためだけのものではありません。ルームフレグランスしかり、浄化しかり、日常生活の中にお線香はもっと溶け込んでも良い存在なのです。
とはいうものの、線香はお仏壇にしか使えないんじゃないの?と思っている方も多そうです。
ということで、ここではお線香の種類について簡単に解説していきます。実はお線香には2タイプあり、一般的にお墓などで使われるのは「杉線香」。
ルームフレグランスとして使えるような香りの良いお線香はこの後ご紹介する「匂い線香」と呼ばれるものなのです。
【屋外・仏事向け】煙の多い杉線香
まずご紹介するのが杉線香です。
杉線香は文字通り「杉」をベースにしたお線香。
主に屋外で使用したり、仏事の関係で使用することの多いお線香です。
製法としては杉の葉を乾かした後で粉末に加工し、さらにノリや様々な混ぜ物をして乾燥させたものとなります。
ベースが杉の葉となっていますので、杉の香りが強めに感じる特徴があります。
杉線香のメリット
杉線香のメリットについて解説いたします。まずなんといっても杉線香は煙の多いことが特徴です。そのため、メインの使い道としてはお墓参りのように屋外の仏事で使うことが一般的です。
少なくともルームフレグランスとして室内で使うことには適していません。
浄化の意味合いもあって煙を浴びたい・煙が出た方が都合が良い場合にも使われます。室内でお線香を焚いて失敗した経験のある方は、もしかしたらこの杉線香をお使いになってしまったのかもしれません。
杉線香のデメリット
杉線香のデメリットは、良くも悪くも煙が多すぎること、そして杉の香りが強すぎることです。
そもそも杉線香は宗教的な意味合いで煙を出すことに特化した線香といっても決して過言ではありません。そのため、フレグランスの用途で使おうとすると杉線香は適切ではない選択肢となってしまうわけです。
【フレグランス用途OK】匂い線香
一般的にフレグランス用途としても使えるのが、こちらの匂い線香です。
「あら、お線香のほのかな良い香りがしていますね」
というコメントがつくのは一般的に匂い線香の方です。
匂い線香は「椨(タブ)」の樹皮粉をベースに作られる線香で、ここに伽羅(きゃら)・沈香(じんこう)・白檀(びゃくだん)など香木の粉末をミックスして成形・乾燥するのが一般的です。
香木の他にも、香料やお花・お茶の香りのするお線香も多数ラインナップされています。
ちなみに余談ですが、ご葬儀やお通夜の際に「お悔やみ電報」にお線香がセットでついてくることがあります。こちらはほとんどの場合、匂い線香が採用されています。
匂い線香のメリット
匂い線香のメリットは何といってもその美しい香りです。
杉線香と比較しても椨は香りが強くないため、ミックスしている香木の粉末や香料の香りがキレイに出てくるのが特徴です。
そのため、ルームフレグランスとしても十分に活用できます。
余談ですが…
以前SNSで、こんな話が話題になりました。
「イケメンの男性からほのかに香ってくる香りがとても美しくいい匂いで…」
「どんな香水を使っているんですか?」
と聞いてみたら、
「実家が寺なのでおそらくお線香の匂いでしょう。」
と返ってきた!というエピソードです。
このようにルームフレグランスとしても美しい香りを放ちますが、高級なものになると香水の匂いと間違ってしまうほどの香りとなります。
匂い線香のデメリット
匂い線香の用途にもよりますが、基本的に匂い線香は杉線香ほどの煙が出ません。
匂い線香の場合、製品によって煙の量が異なります。
室内で焚くことが多いため、基本的に煙は抑えめになっており…煙が「少なめ」と表記されているお線香についてはほぼ目に見えないほどの煙量です。
反対に煙が「普通」タイプのものは杉線香ほどにはなりませんが、しっかりと煙が立ち上っている姿を見ることができます。
スピリチュアル系の意味合いで浄化のためにお線香を室内で焚く方は、こちらを利用された方が良いでしょう。
匂いが美しい!お線香(匂い線香)の種類まとめ
日本古来のフレグランス・匂い線香。ここでは匂いが美しい匂い線香について、どんな種類があるのかをご紹介していきます。
お線香と一言に言っても匂い線香の場合様々な種類があり、その日の気分や好みに合わせて焚き分けることもできてしまいます。ちなみに筆者は増加の考え方もあって1日に数回お線香を焚きますが、それぞれ時間帯別にお線香をチョイスして使っています。
香木系
まずは香木系の線香についてご紹介していきます。香木系のお線香は、香木をイメージした「香料」を使用しているリーズナブルなものから、香木そのものを使用している高級路線のものまでラインナップの幅が広いのが特徴です。
沈香系のお線香
東南アジアの熱帯雨林で見られる香木・沈香(じんこう)を使用したお線香です。実際に沈香を練り込んだお線香もあれば、沈香から抽出したエッセンスや香り成分を練り込んだもの、人工香料によって沈香の香りを再現したものなど様々あります。しかし、共通しているのはどれも高級感のある甘くスパイシーな香りをもつことです。
日本のお線香でも大変ポピュラーな種類となっており、仏事用の線香からフレグランス向けのお線香まで「沈香の香り」と書いてあるものはこのタイプに属します。
扱いのある会社やスーパーマーケットも多く、一般的な店舗で購入できるのも特徴です。
伽羅系のお線香
先ほどご紹介した沈香のなかでも特に品質が高く、最高級品と呼ばれるのが伽羅(きゃら)と呼ばれる香木です。こちらも仏事・フレグランス向け両方がラインナップされています。どちらかと言うと贈答品といったイメージが強く、日本でも古来から時代の寵児と呼ばれる権力者や位の高いお坊さんなどがよく利用していました。
カジュアルに利用できるお仏壇向けのお線香というよりは完全に高級路線で販売されていることも多いのが特徴です。
ただし、伽羅の香りを模した人工香料を使っているお線香については入手難易度が低いと言えるでしょう。
白檀系のお線香
ご紹介してきた香木の香りよりもウッディな印象の強いのが、白檀(びゃくだん)をモチーフにしたお線香、または白檀を使用しているお線香です。こちらは別名サンダルウッドとも呼ばれており、こちらも仏事用からフレグランス向けまで幅広く流通しています。
サンダルウッドという言葉の知名度からも分かるとおり、海外のお香やインセンスでも利用されることの多い素材です。
瞑想やマインドフルネスの際に、白檀系のお線香やお香を使うという方も多くいらっしゃいます。
お花の香り系
続いてご紹介するのはお花の香り系の線香です。
こちらもお花の香りをモチーフにした人工香料を使っているものについてはリーズナブルに入手できますので、入門編として試してみるのも良いでしょう。
なお、高級なものについては植物から取り出した天然香料をメインに使用しているため、人工香料がニガテ…という方でも楽しめる製品もあります。
ローズ系
お部屋がほのかにバラの香りに染まる…と聞くと心がときめく方もいらっしゃるでしょう。そこでご紹介したいのがローズ(薔薇)系のお線香です。
とはいっても、お線香は他のお香やインセンス・スティックとは異なりほのかに香るのが特徴です。そのため強すぎず、気分が悪くなるほどの芳香というわけでもなく、日常を華やかに、そしてほのかに彩ってくれることでしょう。
成分としてローズの天然オイルを使っているものもあれば、中にはローズ系の香料を使用しているものもあります。もちろん香料を使用しているものの方が安価に入手可能です。
とは言え天然オイルを使用しているものは香りも大変上質で、仏事全般でも故人が生前薔薇が好きだったというケースで使われることがあります。
ラベンダー系
贈答用のお線香にセットとして組み込まれていることも多いのが、ラベンダー系のお線香です。こちらもラベンダーの天然オイルを使っている製品からラベンダーの香料を使用したものまで幅広くラインナップされていますが、いずれもポピュラーな存在であることに間違いはありません。
特にお悔やみ電報などにセットされることの多い香りでもあるため…「あの時もらったお線香がとても素敵な香りだった」と記憶されている方も多い印象です。
桜系
春先はもちろんのこと、日本人の和の心として年中楽しみたいのが桜の香りをモチーフにしたお線香です。こちらも桜の天然精油・オイルを利用したものもあれば、香料を利用したものもあります。
ただし桜系のお線香については天然オイルを利用したものの方が香り高く、桜の香料を利用したお線香については特に人工香料を使用している感じが強く出るケースが多いため、過去に桜の香料を利用した芳香剤で辛い思いをされた方は初めから天然精油を利用したものを選ぶのがポイントです。
スミレ系
いわゆる高級路線系のお線香に、すみれの花の香りをもつものがあります。こちらはどちらかと言うと爽やかな香りを持つ白檀と相性が良いためミックスして使われることが多く、普段使いから特別な時間まで幅広く使えます。
梅系
爽やかな梅の香りを持つお線香も昔から人気です。最近は特に香りと白檀の香りを掛け合わせたお線香も人気となっており、さわやかに空間を彩ってくれることでしょう。また香りが強すぎないため、安心してお使いいただけます。
【基本】お線香を使うタイミングとは
ところでお線香を使うタイミングにはどんなものがあるのでしょう?
「お線香といえばお仏壇に供えたり、お墓参りの時にしか使わないからよく分からないわ?」
という方も多いのではないでしょうか。
しかし、お線香をは日常に取り入れることのできるフレグランスです。
そこでここではお線香を使うタイミングについて、3つの切り口からご紹介していきます。
具体的には
・仏事用として使うタイミング
・日常のフレグランスとして使うタイミング
・お部屋の浄化として使うタイミング
の3つの切り口からご紹介していきます。
仏前へのお供えとして
まずは仏前へのお供えとして使用するタイミングについてご紹介していきます。仏前へのお供えとして使う場合、一般的にはお仏壇または故人様が納骨される前の祭壇などで使用します。
この場合はお仏壇・祭壇いずれにも燭台とお仏壇用の香炉が用意されているのが一般的ですので、そちらで使用することになります。
※これから香炉を用意してお仏壇や祭壇にセットされる場合は、あわせて香炉に「香炉灰」を敷き詰めておきましょう。
ちなみにペットのご供養にお線香を使うケースもあります。
「そういえばうちにもお仏壇があるから・・・どうせなら、そこでお線香をあげてみようかな?」
「でも作法かよく分からないし、変な焚き方をして運気が下がったらどうしよう」
と思われる方もいらっしゃるかと思います。
そんな場合に備えて、ここではあくまでも諸説ある中の一説という形で恐縮ですが、それぞれの宗派について「作法に”もとう”ことのない」お線香の焚き方を解説いたします。
真言宗・天台宗:3本を立てる(※諸説あり)
真言宗・天台宗の場合、一度に使用するお線香は3本です。
火を点けたあと、香炉に立てて使用します。
立て方は「逆三角形」をイメージしてください。
・自分側に1本
・仏壇側に2本
で、逆三角形です。
浄土宗:1本(※諸説あり)
浄土宗の場合はお線香に火をつけ、香炉のちょうど真ん中に立てることが正式な作法となります。
浄土真宗:1本を2つ折りにして寝かせる(※諸説あり)
浄土真宗の場合は一本を二つ折りにして寝かせるのが正式な作法です。ちなみにこの時お線香の火がついている部分が自分から見て左側に来るように置くとよいでしょう。
臨済宗・曹洞宗:1本を立てる(※諸説あり)
臨済宗・曹洞宗・日蓮宗の場合は一本を香炉の真ん中に立っていることで正式な作法とできます。
日常のフレグランスとして
お伝えしている通り仏事以外にも、もちろんお線香は使用できます。
ルームフレグランスに飽きてきた方や、アロマとはまた別のいい香りを楽しみたい方は以下でご紹介するようなタイミングでお線香を焚いてみてはいかがでしょうか。
日本古来の香りが、日常に美しさを添えてくれることでしょう。
ちなみにお線香の中には「殺菌・防腐効果」を持つ漢方を生薬として配合しているものもあり、煙がお部屋の隅々まで行き渡りますので普段なかなか臭いのケアができない部分にもアプローチしてくれます。
タバコのあとに
同じ煙でもタバコの匂いは一種独特なものがあり、なかなか取れてくれないこともあります。
そんな時は(換気しつつという前提ですが)お線香を焚いてみてはいかがでしょうか。お線香の香りがタバコの臭いを和らげ、空間をクリーンにしてくれます。
お手洗いの後に
お手洗いの後に使用する消臭剤や芳香剤は香りが強烈なものが多く、さらに人工香料が使用されていることが多いため「ちょっとしんどい…」という方も最近多くいらっしゃいます。
そんな時にはお手洗いの後にお線香を焚いてみるのがおすすめです。
もちろん火の元には十分気をつけてお使いいただかなくてはなりませんが、ケミカルな感じではなくナチュラルにお手洗い後のニオイを浄化してくれます。
風水的にもお手洗いのことを「ご不浄」というくらいですから、良い香りで保ってあげることにより気分も上々です。
赤ちゃんのオムツ替えのときに
お手洗いの後に使用するのがよいということは、赤ちゃんのおむつ替えの時にご使用いただくのも良いでしょう。
これはあくまでも筆者が周辺から聞いた話で恐縮なのですが…赤ちゃんのオムツ替えの時にお部屋が全体的にトイレ臭になってしまい、自分の子供とはいえちょっと…というケースもあるようです。
そんな時にはオムツ替えの間だけでもお線香を焚いてみるのが良いでしょう。
ただしこちらも小さなお子様が近くにいらっしゃることですので、火の気には十分注意して手の届かないところに香炉を設置するのが良いでしょう。
介護のときに
赤ちゃんのオムツ替えの時にお線香が消臭作用を持つなら、介護の時にも使えるのではないか?そう思ったそこのあなたは、大変鋭い方です。
介護の時にもお線香を使うことで空間をより清浄に保つことができるでしょう。というのも介護といえば、どうしても切っても切れないのがニオイの問題です。
こちらも介護の作業を行う時にお線香を部屋の隅で焚いておくことにより、ニオイ問題の解決に役立ちます。介護する方もされるほうも少しでも気分よく空間を共にできるようお線香を取り入れてみてはいかがでしょうか。
ただしお年寄りの場合はどうしてもお線香の香りに過剰反応してしまうことがあります。この場合はお花のお線香など、変わり種のお線香をご使用いただくのが良いでしょう。
また自宅介護をしている場合で、自宅に大切な存在が訪ねてくるケースもあるでしょう。そんな時には事前にお線香を焚いておくことにより、生活臭のない素敵な空間を演出することに役立ちます。
部屋の浄化として
スピリチュアル的な意味合いでお線香を導入することもできます。具体的にはお部屋の浄化としてお線香を使う方法です。
こちらは古来より世界的に煙によって空間を浄化しようという考え方が浸透しているため、日本に限った話ではないのですが…
以下のようなタイミングでお線香を焚くことによりお部屋や空間を浄化できるでしょう。
不安に思うとき
不安に思う時、不安に思う理由が見当たらないということもよくあります。
特にスピリチュアル系の要素が身の回りにある方は、不安に思う材料が自分自身ではなく外的な何かによるものというケースも十分に考えられることではないでしょうか。
そんな時は、古来から最強の浄化作用を持つと言われるお線香を焚いてみるのはいかがでしょう。お線香の煙が空間の隅々にまで入り込んで、全体的に浄化してくれます。
数珠などの浄化をしたいとき
さざれや各種浄化ウォーター、その他月光浴、エンジェルチューナーなど…様々な浄化方法があるのが数珠です。
そんな数珠ですが、煙による浄化も効果的という考え方が広がっています。お線香で数珠などの浄化をされるのも一つの選択肢としては考えられるでしょう。
引っ越しの直後
お引越しの直後はまだ空間があなた自身に馴染んでいないと考えられます。
そのため、お引越しの直後には空間を清める意味でもお線香を焚いてみるのはいかがでしょうか。
筆者は引っ越しのたびに、必ず真っ先にお線香を焚くようにしています。煙が隅々まで空間を包み込み浄化してくれるような心地よい感覚を覚えることができます。
またお部屋に残ってしまっている香りや生活臭も、お線香を焚くことである程度浄化できます。
来客の前後
生活している空間に来客がある時、お部屋の浄化は必要な工程と考える方もいらっしゃるでしょう。例えば来客前にはお線香を焚くことで正常な空間でお客様をお迎え・おもてなしするという考え方もあります。
反対にお客様がお帰りになった後自分一人の空間にリセットするため、お線香を焚くという考え方も大切です。
何よりも重要なことは、あなたの生活空間を来客の前後にかかわらず絶えず清浄な空間に保つことです。
朝のルーティンとして
朝のルーティンとしてお線香を焚くのも良いでしょう。規則正しい生活や1日の始まりを素敵に演出することにとても役立ちます。
お線香を素敵に楽しむためのQ&A
ここではお線香をより素敵に楽しんでいただくため、大切な時間を過ごしていただくため、お線香にまつわるQ&Aをご紹介していきます。
お線香マニアの筆者がお答えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
Q.1本でどのくらいの時間燃えますか?
約10分~40分まで、線香の製品や長さによって異なります。
一般的には1本およそ30分の燃焼時間が設定されています。短いお線香やミニ・短寸と呼ばれるものは早ければ10分程度で燃え尽きるものもあります。
余談ですが、お線香の燃焼スピードは製品ごとにほぼ固定されています。例えば一本あたり30分の燃焼時間とされている製品であれば、箱の中身はどのお線香をとっても概ね30分で燃え尽きるようになっています。
この正確さを利用して、その昔時計が無かった時代は芸者さんが1件あたりのお座敷を務める時間を「お線香1本が燃え尽きるまで(=現代の30分)」としていたとの逸話も残っています。
Q.小さい子・ペットがいて火の気は怖いです。何か対策はありますか?
小さなお子様やペット・ご高齢の方がいらっしゃる空間では確かにお線香の日から火災につながる恐れがあるなど人気を気にしなければなりません。対策として手の届かないところに香炉を設置する方法があります。
それでもまだ火の気に不安が残るという方は、防火仕様になっている線香ケースを使ってみるのはいかがでしょう。
線香ケースは蓋の部分だけ穴が開いていて、その周りは全て防火仕様になっているため、火の気の心配がないといった製品です。
穴から煙だけが立ち上りますので、お線香の効力・香りはそのままに安全にお線香を使うことができます。
Q.海外のお香は香りが強くて苦手です。お線香も香りが強いですか?
海外のお香や「インセンス」と呼ばれる商品は煙が強く、また香りもとても強いことから、どうしても使いづらいという方も多くいらっしゃいます。
しかしお線香については、そのご心配はいりません。むしろ海外の方は香りが強くて苦手という方は是非、日本のお線香をお試し頂きたいくらいです。
お線香は香りがほのかなものがほとんどで、逆に香りの強いお線香を探すほうが難しいくらいと言えます。
Q.煙のでないお線香はありますか?
<p>完全に煙の出ないお線香はその性質上、どうしても存在し得ないことです。ただし最近は住宅環境の兼ね合いもあり、煙が極めて少ないお線香も開発されるようになりました。
実際に煙がとても少ないと表記されているお線香は、使ってみるとほとんど煙を視認することができないくらいのレベルで、よほど気をつけていないと焚いていることすら分からないほどのものもあります。
Q.浄化スプレー系と併用しても大丈夫ですか?
おそらく有名どころのホワイトセージを使った浄化スプレーやその関連の商品のことを指しているのかと思います。
結論として、推奨はできません。なぜなら製品の中には火気厳禁のものもあり、このような商品とお線香を併用すると火災の危険があるためです。
特に無水エタノールを配合しているものについては確実に引火してしまいますので、絶対に使用しないでください。
まとめ
今回は仏事だけじゃない!日本古来のフレグランス・お線香の素敵な楽しみ方と銘打って…お線香の種類から実際に使うのがおすすめのタイミング・そしてどんなお香の香りがあるのか?などについてご紹介してきました。
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