資産運用に興味が向き始める今日この頃。これから株をやってみようかな?と思っていらっしゃる方が「株を取引するにあたって必要なもの」や初期費用が見えず、株のトレードに手が出せないということもあるでしょう。ご安心ください、株の初心者の方に必要なものはそこまで多くはありません。ここでは株取引のスタートに必要なものやその費用について分かりやすくご紹介していきます。
株は初心者でも取り組める!
株の取引と言うとなかなか難易度が高く、またハードルが高いイメージもありますが、そんなことは決してありません。
確かに普通の商取引とは違い株の取引には様々なものが必要ですが、必要なものさえ揃えてしまえば後は取引をするだけ。そこまで難しいものではないのです。そのため、まずは初心者でも株は取り組むことができるものだ!という認識が大事です。
ちなみに、株の取引と言えば何台ものコンピューターやモニター画面を備えた専用の部屋で行うべきだ、といったイメージがありますが、こちらもそんなことは全くありません。事実、利益を出しに出している株取引の上級者でも、使っているのはスマートフォンと、小さなノートパソコン1台だ、という方も多くいらっしゃいます。
多くのモニター画面を一度に見渡しながら行う取引は株取引というよりは「デイトレード」と呼ばれる取引のイメージが強く、またドラマなどで多少誇張されているイメージでもあります。そのため、どんなに少なくとも複数のパソコンやコンピューターなど、機材の購入費用がかかるというのは今のところ考えなくてもOKです。
初心者はまず必要なものを押さえよう
初心者の方が株取引をスタートさせるにあたりでまずは必要なものを押さえていきましょう。
と言っても、株の取引に必要なものは口座と軍資金がメインです。
口座の開設もそこまで難しいものではありませんし、本記事で株の取引に必要な口座開設方法についてもわかりやすくお伝えしておりますのでどうぞご安心ください。
ひとまずは株の取引に必要な証券口座というものを開設するところから始めましょう。
株の取引は、一般的な都市銀行や地方銀行千円それにゆうちょ銀行などの普通預金口座を使うことはできません。株の取引に必要な講座である、証券口座というものを持つ必要があります。この証券口座は金融機関の口座ではなく、証券会社に保有することになります。まずは、口座を持つ証券会社選びからスタートするというのが一丁目一番地といってよいでしょう。
ちなみにここ数年の間、ネットで取引ができる証券会社が増えてきました。
昔から営業している大手証券会社でもネット証券に軸足を切り替えている・またはネットにも門扉を開いているケースが多く、総合証券会社と呼ばれるような会社でも、ネット取引をすることができるようになっているケースがほとんどです。
いま現在資産運用やさまざまな投資事業において総合証券会社と取引があったり、それらの会社に担当者がいるという場合以外は、原則的にネット証券会社に口座開設をするので事足ります。
証券会社の選び方は後ほど詳しくご紹介するとして、まず口座の開設に必要なものをご紹介していきます。
口座の開設に必要なものは?
株取引のために必要な証券口座を作るために必要なものについてご紹介していきます。証券会社によって必要な書類や必要なものが変わってきますが、原則的に必要なのは下記の3つです。
本人確認書類
まずは本人確認書類が必要です。最近は様々な法的規制や各種法令・法規に基づき「本人確認」を厳格に行うことが証券会社や金融機関にも求められるようになりました。
こちらは運転免許証などがあればまず事足りますが、様々な事情によって本人確認書類を用意することができない場合もあるでしょう。
この場合、まず本人確認書類を用意するところから始めましょう。多くの場合は運転免許証やパスポート、それに保険証などでも口座開設が可能とされていますが、それぞれ証券会社によっては本人確認書類を限定しているケースもありますので注意が必要です。
また、住民基本台帳カードに加えて印鑑証明書などを使うことができるケースもありますが、こちらはどちらかというと後にご紹介する「補助書類」のような形で使われることが多いため、やはり運転免許証やパスポートなどがメインとなります。
マイナンバー
従来この手続きは必要ありませんでしたが、意外と引っかかりやすいのがこのマイナンバーです。マイナンバーの通知カードまたはマイナンバーカードそのものはお手元にありますでしょうか?
株の取引には2016年1月より、マイナンバーカードまたはマイナンバーそのものが必要となりました。
マイナンバーはお手元のマイナンバー通知カード又は個人番号カードと呼ばれるもので確認することができます。こちらを証券会社側に提示することが必要となりますので、お手元にマイナンバーを確認することができる資料がない場合はまずはこちらを揃えるところから始めましょう。
郵便物を受け取れる住所
ほとんどの場合は問題ないかと思いますが、郵便物を受け取ることができる住所も口座開設には必要ですので、押さえておきましょう。
ちなみに、先ほどご紹介した身分証明書に記載されている住所と、現在郵便物を受け取ることができるいわゆる現住所に相違がある場合、現住所に住んでいるということを証明できる書類が追加で必要となります。これを補助書類などと呼びますが、こちらは住民票や、現住所における公共料金の領収書などが該当します。
単身赴任やその他様々な事情で、身分証明書に記載されている住所と現住所が異なる場合は、こういった書類も追加で集めておきましょう。
証券口座開設の落とし穴?特定口座とは
ここまでご紹介したとおり株の取引に必要な口座開設は、そこまで難しいものではありません。しかし、証券口座を開設する時にひとつだけ、注意しておきたいポイントがあります。それが特定口座に関する内容です。証券会社に口座を開設する際は
・源泉徴収ありの特定口座
・源泉徴収のない特定口座
・特定口座は開設せず
という三つの選択肢から一つ選択することになります。
初心者の方は特に、特定口座のうち源泉徴収ありのものを選んでおくと分かりよく便利です。
ちなみに、株取引を行うと取引の状況によっては年間の取引の結果などを年間取引報告書というものにまとめる必要があったり、利益が出た場合には、源泉徴収によって税金を支払う必要があります。
ここが株取引の煩雑で面倒なところでもあるのですが、特定口座のうち源泉徴収ありのものについては、このような煩わしいものを全て証券会社が代行してくれる・口座には株で利益が出た場合、手続後の金額が入金されてくる、と思っておいて間違いありません。
但し、源泉徴収ありの特定口座を開設した場合、ご自身の年間の所得かかわらず、株の取引で発生した利益はすべて自動的に課税対象となりますので注意が必要です。
ちなみに会社員など給与所得者の方で現在特にサイドビジネスなどをされていない場合は、株の利益は年間20万円まで、確定申告や納税が免除となるケースもあります。
株の取引口座に対して源泉徴収を依頼してしまうとこのメリットが享受できなくなりますので、会社員の方で少しでもキャッシュで利益を享受したい、という場合は特定口座のうち源泉徴収なしを選択し、確定申告をご自身で行うようにすると良いでしょう。
ちなみに特定口座でも何でもない一般的な証券口座は、年間取引報告書を作成する必要があったり、ご自身で確定申告などを行う必要があるなど上級者向けの仕上がりとなります。その分だけ自由度を高くすることもできますが、よほど株の取引に習熟されているなどの場合以外は、手を出されないのが賢明です。
NISAは後からでもOK!最初は様子見
株取引について習熟しているわけではないが、「NISA」というキーワードを聞いたことがあるという方もいらっしゃるでしょう。昨今話題に上ることが多い「NISA」というキーワード。こちらはそもそも少額投資非課税制度と呼ばれる制度で、年間120万円まで株取引や様々な投資において発生した利益や配当金に対して課税がなされないというシステムです。
株で利益を出すと決めた以上はこのNISA、利用しない手はありません。しかし、初めての口座開設であればまずNISA口座の開設は様子を見ましょう。
理由は単純明快です。
NISA口座は、一人当たりひとつしか保有することができません。
つまり複数の証券会社に口座を開設していたとしても、NISA口座に出来るのはそのうちのひとつの証券会社の、ひとつの口座のみなのです。
そのため、あまり早いうちからNISA口座に設定をしてしまうとこちらの証券会社の方が相性が良かった、こちらの会社の方がメリットも多かった、などと思わぬ失敗談になってしまうことがあります。
そしてこちらは取り返しがつきませんので、複数の証券会社に口座を開き、取引をしてみた上で「ここだ!」と思った会社の口座をNISA口座とされるのが宜しいでしょう。
必要なものが揃ったら証券口座を開設しよう
身分証明書に加え開設すべき口座も定まったら、いよいよ証券口座の開設です。証券口座の開設は主にネット証券の場合、オンライン上で完結することが可能です。しかし場合によっては一部書類の郵送を必要とするケースもありますので、申し込みをしたその日のうちにいきなりトレードが可能になるということはまずありません。
日数のかかることですので、出来る限り思い立ったが吉日で株の口座を作っておくとよいでしょう。
ちなみにネット証券の場合は、オンライン上から情報を入力し、重要な説明事項を読み、同意すべき事項に同意し、そして本人確認書類などの情報を写真でアップロードすることにより手続きを完了することが可能です。
早い人で15分もあれば申し込みは完了するでしょう。
ちなみに総合証券会社で口座開設をすることも不可能ではありません。ただしこの場合はネット証券などと異なり、窓口に実際に足を運んで上に記入などを行い、口座開設をしなければならないケースがほとんどです。
窓口に足を運んで担当者の手ほどきを受けながらの口座開設は確実で安心な方法ではありますが、その反面、窓口まで足を運ばなければならないという制約が発生し、さらに場合によっては様々な投資商品への影響を受けることになります。タイムイズマネーのこの世の中、やはりネット証券からのお申込みの方が簡便でよろしいでしょう。
Q.証券口座開設で郵送が必要になるケースとは?
A.郵送取引を選択するか、証券会社から別途求められたケースで郵送が必要です。
最近はスマートフォンなどから口座開設できるネット証券も増えてきていることから、多くのケースで口座開設手続きをインターネットにて完結することができます。しかし、一部の場合において証券口座開設の際に郵送というやりとりが発生するケースもあります。
これは主に、現住所と本人確認書類に記載されている住所に相違があるなどの理由で本人確認書類が複数になってしまった場合や、本人確認書類に何らかの不備や不具合などがある場合で、この場合は郵送が必要となります。
こちらは証券会社側で判断をすることになりますので一概には言えませんが、本質的に証券会社の方で本人確認を完了することができなかった、と判断した場合には証券会社側からまず申し込みのあった現住所宛に封筒などを送付し、そちらの封筒に本人確認書類の写しなどを入れて返送するというやり取りが必要となります。
この場合およそ1週間程度郵送のやり取りにタイムラグが発生しますので、口座の開設がそれだけ遅れることになります。
あまり多いケースではありませんが、郵送でのやりとりを求められた際にはできる限り速やかに書類のやり取りを行うことを心がけます。
また返送についてもポスト投函などではなく、最寄りの「少し規模の大きな郵便局の窓口」に出向き速達で発送してくれるように依頼するなど「ひと手間」を加えるようにしましょう。このひと手間が、郵送にかかる日数を数日程度短縮してくれるケースもあります。
軍資金を証券口座に振り込もう
めでたく口座開設完了の暁には、軍資金を証券口座に振り込みましょう。これを元手に株の取引がいよいよ始まります。
証券口座に軍資金を入金する方法ですが、ネット証券では多くの場合、銀行振込による振込入金サービスや提携金融機関のネットバンキングから直接送金を行う即時入金サービスなどがあります。
さらに場合によってはATMで使えるカードが発行され、こちらのカードからATMを通して入金するという方法もあります。
どの方法でも問題なく入金することができ、いわゆる「買付余力」と呼ばれる口座残高のようなものに反映されますが、銀行振込などによって入金を行った場合は買付余力への反映に時間を要するケースがあります。
金から買い付け余力の反映までにタイムラグがあるとそれだけ取引のタイミングを逃してしまうことにもなりかねませんので、出来る限り、即時入金確認ができる方法で入金するとスムーズです。
初心者向け・証券会社の選び方は?
開き方や軍資金の入金にはわかったけれど、会社はどこが良いのか?このような疑問をお持ちの方も多くいらっしゃるでしょう。ご安心ください、ここからは初心者向けの証券会社の選び方をご紹介します。特定の証券会社をご紹介するわけではなく、あくまでも証券会社の選び方の目安をご紹介していきます。
情報が充実しているかどうか
まずは初心者向けの情報が充実している会社かどうか?これを目安とされるとよろしいでしょう。証券会社にも色々あるもので、やはり上級者をメインの顧客層としている証券会社もあれば、初心者のトレーダーさんをメインの顧客層としている証券会社もあります。
初心者向けのコンテンツが充実している証券会社であれば、まずは試してみる価値があると言えるでしょう。
手数料が安いかどうか
いわゆる老舗の総合証券会社であればいざ知らず、最近のネット証券会社は手数料をどれだけ下げられるかに心血を注いでいるところがあります。そのため初心者であれば、まずどれだけ手数料が安いか?という部分をキーポイントにして証券会社を選んでみるというのもオススメです。
使ってみた感想はどうか?
証券会社選びの根底から覆るような話で恐縮ですが、まず様々な証券会社に口座を開設してみるというのも一つの選択肢です。その上で、使ってみた感想はどうか?トレードがやりやすいかどうか?など、ご自身の目でその証券会社と相性が良いかどうかを判断してからでも遅くはありません。
複数の証券口座を開設して実際にトレードを行い、それからメインに据えるべき証券口座を選択する、というのは多くの中級者から上級者トレーダーが通ってきた道でもあります。昨今はネット証券全盛ですから、昔のように総合証券会社の営業マンから無数の営業攻勢を受けるという心配もありません。セールスで携帯電話が鳴り止まなくなるといったこともほとんど心配ありませんので、まずは気軽に口座を作り、そして試してみるところから始めてみましょう。
まとめ
このように、株の取引は今や初心者トレーダーの方にもハードルが高いものではなくなりました。ネット証券全盛のこの時代、スマートフォン一つで株の取引をすることも十分に可能です。また口座開設もそこまで難しいものではなく、早い人であれば15分もあれば申込みは完了してしまいます。
まずは様々な口座を試してみて、そこからご自身の相性の良い証券会社をメインの口座に据えるという戦略で始めてみてはいかがでしょうか。
おまけ:口座開設だけで軍資金が手に入るケースも?
副業や資産運用についてご興味のある方なら「アフィリエイト」というキーワードを聞いたこともあるでしょう。実は、証券会社の口座開設はアフィリエイト報酬が高額になる傾向にあり、さらにセルフバックと言ってご自身の名義での申し込みであっても条件を満たすことにより、アフィリエイト報酬を受け取ることができるケースもあります。
多くの場合は「口座申し込み完了から数ヶ月以内に一定額以上の入金が必要」など条件が設定されていますが、実際にトレードすることを念頭においていればクリアできない条件では決してありません。そのため、まずはアフィリエイト経由で口座開設を行い、成果報酬によって軍資金を手に入れるという方法も考えられないことではないのです。実践できる環境にいらっしゃる方はぜひ、お試しください。
監修:フィデリア株式投資顧問
2014年に設立した投資顧問会社。代表がトレーダー出身。銘柄の材料性とテクニカルを意識した的中率の高い銘柄選択が人気。Yahoo!ファイナンスにも銘柄予想を執筆中。
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