近年、婚活中の女性を中心に国際ロマンス詐欺被害が急増中です。テレビのニュースやバラエティ番組でも、2021年下半期に入ってから国際ロマンス詐欺に関する情報が特集されるようになった印象です。

 

テレビ番組をご覧になったという方も多いでしょう。

 

女性向けの様々な情報を発信している当メディアでも、国際ロマンス詐欺について解説記事をお送りすることは道義的に必要なことであると考えます。

 

そこでここでは、注意喚起・ある種の社会貢献の一環として、国際ロマンス詐欺被害が急増していることを筆頭に、危ない相手の特徴などについて徹底的に解説していきます。

【速報】国際ロマンス詐欺、急増中!

速報です。2021年の夏を過ぎた頃から、国際ロマンス詐欺の被害が日本国内を中心に急増しています。

 

またターゲットは女性であるケースが多く、中には1億円以上の資産を失ってしまった方もいらっしゃいます。

 

また国際ロマンス詐欺被害者の中には女性経営者の方も数多く含まれており、一般的に詐欺や人を見抜く力があると言われる方々が国際ロマンス詐欺の被害に遭われている傾向にあります。

【おさらい】国際ロマンス詐欺って何?

ここで国際ロマンス詐欺とは何か?についておさらいしておきましょう。

 

簡単に申し上げるなら、国際ロマンス詐欺は外国人とのロマンスから発生する詐欺です。いわゆる結婚詐欺の海外版と思っていただいて差し支えありません。

 

まずは海外の人物または海外の人物になりすました日本人がターゲットの女性へ近づき、恋愛関係のような「ある種の信頼関係」を構築するところから詐欺の幕が上がります。

 

国際ロマンス詐欺はあくまでも、様々な詐欺手口の総称と言って良いでしょう。

 

まずは信頼関係を構築してから、様々な詐欺の形へ繋がっていくこともまた被害が急増している理由の一つと言えます

 

つまり詐欺の手口がバラエティに富んでいることから、一律にこの手口は詐欺であると見抜くのが難しいのです。

 

例えばオレオレ詐欺や特殊詐欺であれば、息子が株で大損したという話や、会社のお金に手をつけてしまったという話が出てくることから、基本的には詐欺被害に気づきやすい詐欺と言えるでしょう。

 

ただし、国際ロマンス詐欺の場合は基本的に英語やその他の外国語を介してコミュニケーションが行われる点、恋愛感情というフィルターが間に入ってしまう点などにより、ターゲットが詐欺被害に気づけなくなってしまう傾向にもあります。

 

要するに判断力が低下してしまうのです。

 

上記を踏まえて具体的にどのような国際ロマンス詐欺の手口があるかご紹介していきます。

箱物詐欺

国際ロマンス詐欺の入り口、または表現は適切かどうか置いておくとして「カモリストにノミネートできるかどうか」の判断基準としてよく使われるのが箱物詐欺です。

 

荷物送りつけ詐欺とも呼ばれます。

 

SNSやマッチングアプリで出会った外国人の異性からある日突然「ハニー、荷物やプレゼントを送りたい」と、持ちかけられるところから詐欺のスキームが始まります。

 

この場合、相手に住所を教えることでまず第一段階の「個人情報の抜き取り」が被害として発生します。

 

その後、実際に荷物の送付があるかどうかは別として、詐欺師側からは荷物を送付したという連絡が入ります。

 

ここで実際に荷物が届くのは極めてレアケースです。(ゼロではないのがまた、国際ロマンス詐欺の複雑かつ悪質なところでもあります)

 

多くの場合、荷物の到着までに予定調和で様々なトラブルが発生します。

 

「税金の支払いが必要」

「送料が必要」

「税関で引っかかってしまった」

 

など、様々な名目でお金を要求してきます。

 

なお、荷物を送りつける前後、どちらのタイミングでも発生します。

 

好きな人からのプレゼントは受け取りたい、そんな心理を利用してくる詐欺です

 

ちなみに荷物を送付したと相手が主張するタイミングの後に「送料や税関で引っかかってしまったため、追加の税金支払いが必要だ」と持ちかけてくるケースでは、被害者の方のメールアドレスや連絡先宛に「税関職員」を名乗る人物や、発送したと犯人側が主張している国の行政機関の人間を名乗る人物がメールしてくるケースもあります。

 

もちろんこれは詐欺師が、様々な公的機関の職員を装ってメールしてきているに過ぎません。

 

場合によっては国際ロマンス詐欺師が一人何役も演じて、メール送ってきている可能性があります。

 

これが日本語でのコミュニケーションであればおかしいと気付けるポイントがたくさんあるのは言うまでもありません。日本語は特に「行間」や「ボキャブラリー」の部分で一人二役以上の演じ分けが難しい言語でもあります。

 

しかしこれが英語になると話がガラッと変わります。そもそも母語でない言語を使っているため、文章の「機微」に気づきづらいのです。

投資詐欺

箱物詐欺以外によくあるパターンが投資詐欺です。

 

例えばSNSで仲良くなった異性が、やたらとお金を持っているように見えたり、SNSに投稿している日々の生活の様子が尋常でないほどバブリーだった場合、投資詐欺を持ちかけてくる可能性が高いと言えるでしょう。

 

これによって、相手から勧められるままに仮想通貨やFXなどに投資して詐欺被害にあってしまうケースがあります。

 

この場合、多くのケースでは詐欺師に言われて入金した先のFX口座や仮想通貨口座の額面は画面上、増え続けることになります。

 

ただしこれはダミーのシステムを利用しているケースが大多数であることから、実際に入金したお金が動いていることはまずありません。

 

よってお金を引き出そうとしても、任意のタイミングで引き出しができないのが一般的です。

 

ただし詐欺師が「このターゲットは資産を持っており、大口の案件にできそうだ」と踏んでいる場合は、いわゆるポンジスキームと呼ばれる「配当の一部だけを先渡しして信頼を勝ち取る」方法と同様に、少額の引き出しに対応するケースもあります。

 

例えば120万円を投資で投入した結果、130万円になって1度だけお金が返ってくるなどが該当します。

 

この様に、利益が出たように見せかけるケースもあるのです。これは実際にお金が動くため、儲かったと錯覚してしまうのもうなずけます。

 

とはいえ、詐欺師側も最終的にはお金を巻き上げる必要があります。

 

よって追加投資をどんどん相手に無心し、相手の資金が打ち止めになってしまったタイミングで「仮想通貨の価値が暴落した」などと嘘を言ってサイト内のお金の残高をゼロにするケースもあります。

 

この場合は「任意で投資した仮想通貨の価値が暴落した」というシナリオが出来上がっていることから、詐欺を立証するのが難しくなるというわけです。

 

ちなみに投資の対象はFXや仮想通貨、その他海外宝くじなど様々なバリエーションがあり、このこともまた国際ロマンス詐欺被害の発覚を遅らせる要因となります。

 

※「私のパターンは特殊な仮想通貨だから、世間一般で言われている国際ロマンス詐欺ではない」など、勘違いしてしまうケースが多いことによります。

国際ロマンス詐欺かも?!危ない相手の特徴3選

マッチングアプリやSNSなどで出会った外国人の異性が国際ロマンス詐欺師である可能性は、残念ながら一定数考えられます。

 

しかし誰も彼も疑っていては、精神衛生上よくないということもあるでしょう。

 

また仕事や様々な交友関係の中で、状況によっては一律して相手をブロックするのは考え物というケースもあります。

 

実際に、海外の異性をターゲットにして婚活を行われている方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで、ここでは特に被害の報告や相談が多いという情報のある国際ロマンス詐欺師の特徴をご紹介していきます。ここでご紹介するのは、特に顕著な特徴です。

職業は軍人・医師・実業家・資産家

一般的に国際ロマンス詐欺で相手方が名乗る職業はパターンが定まりつつあります。典型的なパターンとしては軍人・医師・実業家・資産家などがあります。

 

特に女性向けの国際ロマンス詐欺事案においては、それぞれシリアに駐留している米国軍人、国境なき医師団に帯同している医師、ITベンチャーを立ち上げ成功した実業家、仮想通貨で大当たりした資産家など、もっともらしいシナリオ付けをしているケースが顕著にみられます。

 

ただしそのどれもが、原則的に名前で検索しても詳しい情報がヒットしません。仮に彼らが名乗る職業が本物であれば、最低限、SNSの情報やその他職業人としての情報が信頼できるニュースソースからヒットするものです。

 

ということで、上記のような職業を名乗る相手とマッチングしたり、連絡を取り始めた場合には一度、残念なことではあるものの疑ってかかった方が適切と言えるでしょう。

 

また、何故これらの職業を名乗るのか?については一つの考え方があります。

 

軍人であれば、今いる場所についても比較的自由に設定することが可能です。また突っ込まれて困るような部分については「軍隊の規律があるため詳しくは教えられない」「軍事作戦中なので、詳しい話はたとえ恋人や家族であっても教えられない」など、もっともらしい理由をつけて情報を隠蔽することができてしまいます。

 

また国境なき医師団などについても、どの現場に出向いているかは原則として公開するようなものではありません。よってこれも多少の設定の無理を押し通す力があると言って差し支えないでしょう。

 

投資家・資産家については、浮世離れした金銭を持っているという設定上、多少常識はずれなことをしても「資産家だから・投資家だから」と相手を納得させるための舞台装置でしかありません。

 

つまり、一般常識でおかしいと考えられる部分もまかり通ってしまうのです。

 

これによって詐欺が悪い意味で円滑に進んでしまうという特徴があります。

 

また海外の相手ということで、日本人からすれば文化や風習も異なります。

 

このこともまた「相手のお国柄があるから・・・」と、自分自身を納得させるバイアスの補助装置として働いてしまいます。

容姿端麗な写真を使っている

国際ロマンス詐欺の特徴で、もう一つ非常に大きなものがあります。

 

容姿端麗の美男美女が積極的にあなたにアプローチしてくる、という点です。

 

国際ロマンス詐欺の被害に遭われた女性の方のお話を報道で確認する限り、ほぼ全ての方が「自分の好みドンピシャだった」、「今回逃すと、次はいつこんなイケメンとマッチングできるかわからない」など、相手が絶世の美男子またはイケメンだったと振り返られています。

 

しかしながら、残念なことに、マッチングアプリでこのような容姿端麗な写真を使っているケースに遭遇した場合、国際ロマンス詐欺を疑った方が「割合」としてはよろしいでしょう。

 

見た目が良いということは、本来は自国で「引く手数多」な人気物件であるはずなのです。

 

また残念なことに国際ロマンス詐欺で彼らが使用しているプロフィール写真は原則として本人のものではありません。フリー画像を利用していたり、様々な国のイケメン画像を無断引用しているのが一般的です。

 

画質が良すぎたり、明らかに顔が整いすぎている場合は画像検索をかけるなどして、同様の画像が出回っていないか確認しておくと良いでしょう。

 

もっとも、高度に洗練された(予算のある)国際詐欺師集団が行なっている国際ロマンス詐欺の場合、素材画像はネット上に出回っていないものをお金で仕入れて使っているため、画像検索でヒットしないケースもあります。非常に難しい問題です。

LINEに誘ってくる

欧米圏の容姿端麗な男子があなたに対してLINEの交換を持ちかけてくるケースがあります。これはもはや、国際ロマンス詐欺の典型例と言って差し支えありません。

 

それも日本人女性をメインで狙う犯行パターンです。

 

というのも、あまり知られていない事実ではあるものの、LINEが普及しているのは日本を含めた数カ国しかありません。

 

特に欧米ではWhatsAppなどが一般的でLINEはほとんど普及していないため、LINEでの交流を求めてくるのは不自然と言えます。

 

いくら日本人女性と交流したいからといって、普段使っていない会話アプリをダウンロードしてアカウントを作るのは面倒に感じるのが普通です。

 

ということで、LINEは国際ロマンス詐欺師集団が日本人をターゲットにしやすいようにわざわざアカウントを用意し、そして文字通り「釣り上げるため」に使っているケースがほとんどと言えるのです。

国際ロマンス詐欺に気づいたら?

ところで、国際ロマンス詐欺被害に気付いた場合はどのような対処が取れるでしょう。

 

また、実際にお金を送金してしまっているというケースもあるのではないでしょうか。

 

ここでは、国際ロマンス詐欺の被害に気づいてしまった場合、または国際ロマンス詐欺を疑い始めたときに取れる対策や対処法についてご紹介していきます。

友人知人に相談

まずは詐欺に気づく、気持ちを落ち着けることが大事です。友人や知人に相談してみましょう。

 

冷静に対応しないと、より深みにはまってしまう可能性があります。冷静になるため、また自分の状況を一旦人に話すことで整理するためにも、友人知人と話して気持ちを落ち着けることは役に立ちます。

 

お金を送るほど心酔してる相手を疑うことは難しく、あなた自身も騙されていると認めたくない、という心理が働くのは決して不自然なことではありません。

 

むしろ、自然な流れといってよいでしょう。そこをきちんと説諭して、あなたを正常な状態に引き戻してくれるのも友人知人に相談する効果のひとつです。

警察に相談

万が一金銭的な被害に遭ってしまっている場合や、いわゆる裸の画像・自慰行為の動画の送付などが伴っている場合は、動画の拡散などによる二次被害やリベンジポルノの危険性も想定しなければなりません。

 

上記は実際に被害として起こっていることであり、またこれらの要素があるために被害の声をあげられないという女性の方も多数いらっしゃいます。

 

しかし被害は被害です。2次被害の防止のため、またご自身の将来のため、ひとまず警察に相談して被害届の提出ができないかどうか相談してみましょう。

 

被害届の提出までワンストップで進めないケースも残念ながら、往々にしてあります。特に詐欺はただでさえ犯意の立証や被害の立証が難しく、特に国際ロマンス詐欺事案においては犯人の素性や現在地も把握できないことから、被害届が受理されづらい要素が揃ってしまっています。

 

とはいえ、警察に相談したことは基本的には履歴に残ります。被害届を今後出せるような状況になった際に、その履歴が大いに役に立ちます。

 

よって、まず警察に相談しておくのは重要です。

 

また最近は国際ロマンス詐欺被害が様々な報道機関やメディアによってクローズアップされているという時流もあることから、状況によっては被害届の提出までスムーズに進むケースもあるでしょう。

 

警察の方で同様の事案や犯人グループについて情報を持っている場合、さらにその流れが加速しやすくなります。

 

なお、後述の弁護士に相談した後に、警察への相談をすることも有効です。弁護士同伴で警察へ行くことで被害届けが受理されやすくなります。

弁護士に相談

金銭的被害の回復がメインであればまずファーストチョイスになる存在が弁護士への相談です。警察はあくまで民事不介入の原則があるため、詐欺被害の立証や取り締まりがメインの業務となります。

 

仮に詐欺師を逮捕できたとしてもお金を取り返すことについて、警察はある意味で管轄外・ノータッチというケースもあります。

 

そこで民事や様々な争いにおける法律の専門家である、弁護士に相談するのが一つの選択肢となるわけです。弁護士の中には国際ロマンス詐欺事案に精通しているものもおり、金銭的被害の回復ならまず弁護士へ駆け込んでおくべきでしょう。

 

ただし注意しておかなくてはならないのが「依頼する弁護士選び」です。

 

特に国際ロマンス詐欺は最近、被害が急増している詐欺被害であり、また手口が常にアップデートされていることから、現在進行形で別の国際ロマンス詐欺事案を扱っているなどで最新の情報を持つ弁護士でなければ「太刀打ちできない」というケースもあります。

 

ということで、弁護士選びは極めて重要なポイントとなります。

 

一般的に弁護士は専門分野を特定して表示することが、弁護士法や様々なガイドラインで制限されています。よって、国際ロマンス詐欺被害の事案を「扱った経験」があるといった文言で表示しているのが一般的です。

まとめ

昔から存在する国際ロマンス詐欺も、近年は特にその被害が急増しています。

 

また日本の特殊詐欺のスキームを一部逆輸入しているものもあるなど、手口が悪質・巧妙化しています。

 

テレビや雑誌などのメディアで国際ロマンス詐欺を取り上げるケースが多くなってきているということは、それだけ社会問題になりつつある状況であると言えるでしょう。

 

SNSや婚活アプリで今回ご紹介した様な人物とマッチングした場合は、一度相手の素性を調べてみるなど自衛策をとることが重要です

 

ちなみにイケメン男性と甘いひと時を過ごし、なおかつ安全に、自分優位で時間を過ごしたいという方には朗報がございます。

 

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