はじめに
大阪にある今宮戎神社(いまみや えびすじんじゃ)。えべっさんで有名ですが、いまいちどのように参拝して良いかもわからないという方が多くいらっしゃることでしょう。御朱印ももらえるという話がありますが、どのようにして御朱印を授かれば良いのかという疑問もあります。
ここでは、1400年以上の歴史を持つ大阪の今宮戎神社・えべっさんの意外と知らない正しい参拝方法をご紹介します。これを読めば、正しい参拝マナーで今宮戎神社にお詣りをすることができるようになります。
大阪の今宮戎神社 基本情報
今宮戎神社(いまみや えびすじんじゃ)は大阪の中心部にある神社で、その歴史は1400年以上という由緒正しい神社さんです。
かの聖徳太子が四天王寺を立てんとした時に西方の守護ということで今宮戎神社を建てたというエピソードも現代に伝わっています。今宮戎神社が守護をする四天王寺は、今宮戎神社から車で5分ほど東に行くと見つけることができます。
このように非常に長い歴史を持つ神社ですが、今宮戎神社は飛鳥時代、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、室町時代、安土桃山時代に江戸時代と、そしてそれ以降の近代と人々と共に過ごし、そして大事にされながら大阪の発展を見守ってきたという神社さんでもあります。
また、今宮戎神社といえば商売繁盛の神様がいらっしゃることでも知られています。
特に十日戎という、恵比寿様をお祀りして商売繁盛や家内安全を祈る祭事はあまりにも有名です。
十日戎は江戸時代のはじめには既に行われていたという記録があるほどで、こちらも神社の歴史に負けず劣らず非常に長い歴史を持っています。
西日本では知らない人はいないのではないかというぐらい非常に有名な祭事で、この十日戎には毎年100万人もの人出があり、日頃の感謝や商売のご利益を求めます。
ちなみにアクセスですが道頓堀や「なんば」から車でおよそ10分程度で訪れることができます。
付近には大阪に来たら一度は立ち寄っておきたい通天閣や天王寺動物園などがあります。
もちろん地下鉄や鉄道の各駅からも徒歩5分圏内とアクセスは良好。
駐車場はありませんので、公共交通機関を使うかタクシーなどで訪れると良いでしょう。
今宮戎神社の神様「えべっさん」とは?
関西弁ではえびすさまのことを親しみを込めて「えべっさん」とお呼びします。
なお関東では恵比寿神や恵比寿様とお呼びしますね。
とにかく関西風に言うのであれば恵比寿様は「えべっさん」。今宮戎神社も「えべっさん」です。
なお今宮戎神社の御祭神は事代主神(ことしろ ぬしのかみとお読みします)といい、いわゆる恵比寿様です。
今宮戎神社のとても長い歴史や十日戎、そして大阪の発展の歴史を考えるとその商売繁盛のご利益はもう折り紙つきと言ってよいでしょう。
どんなご利益で人気?
恵比寿様には一般的に
- 商売繁盛
- 開運
- 厄除け
- 福徳円満
- 病気平癒
などのご利益を求めて参拝される方が非常に多くいらっしゃいます。
特に十日戎には100万人もの人々がご利益を求めて今宮戎神社を訪れるのです。
今宮戎神社では1月9日から1月11日の三日間の間に様々な祭事を行いますが、特に福笹を授けていただくのが人気です。
竹と同じように笹にも生命力があるものとして脈々と命が続くと言われており、そのご神徳として発展を願い福笹をいただくというわけです。
この時、十日戎で福笹を授与してくださる女性を「福むすめ」とお呼びし、実はかなり可愛来しい方が多いことで有名です。
ミス福娘も決まるぐらい力が入っており、今宮戎神社の福むすめに受かる倍率は75倍とも言われ新聞でも取り上げられます。そんな福むすめから福笹を授けていただけると嬉しいですね。
また、いまみや福娘会というOG会もあり、その絆の深さや歴史がわかります。
今宮戎神社の御朱印は?大阪七福神との関係も紹介
御朱印ガールなど、御朱印を集める人々が多くブームにもなっているのが御朱印ですが、お寺だけではなく実は神社でも御朱印をいただくことができるというのをご存知でしょうか?
今宮戎神社で御朱印をいただくなら大阪七福神を回って御朱印を集めるというのもおすすめのコースです。
意外と知らない大阪七福神とは
大阪市内には、七福神をそれぞれお祀りしている寺社仏閣があります。
大阪七福神全てを巡り七つのご利益を得ようという人も昔から多いのです。
恵比寿神は今宮戎神社、布袋尊は四天王寺布袋堂といった具合に大阪市内に七福神がそれぞれ祀られており、まとめて大阪七福神とお呼びします。
七福神 |
大阪七福神の神社仏閣 |
恵比寿神 |
今宮戎神社 |
大黒天 |
大国主神社 |
寿老人 |
三光神社 |
布袋堂 |
四天王寺布袋堂 |
毘沙門天 |
大乗坊 |
弁財天 |
法案寺 |
福禄寿 |
長久寺 |
この大阪七福神を巡る時、大阪七福神のお寺や神社で七福神が描かれた色紙をいただくことができ、それをもって御朱印をいただくという方法もあります。
また、七福神は今宮戎「神社」や法案「寺」など、それぞれの神社やお寺にお祀りされています。
ここが日本の神仏習合の面白いところで、お寺にも神社にも神様が祀られているというわけです。
そしてあまり知られていませんが、七福神にまつわる衝撃の事実があります。
布袋さんは元々は中国の僧侶ですし、大黒天様はヒンドゥー教のシヴァ神と同一など、七福神は必ずしも全員が日本の神様というわけではありません。
もともと国際色豊かな神様だったわけです。
しかし、えべっさんだけは違います。えべっさんはいわゆる純ジャパニーズで、日本古来の神様です。
実はこれは神仏習合の一環で、日本古来の神道と外国が発祥である仏教の神様も同様に大切にし、神道も仏教も同じように一つの宗教と捉えて大事にされてきたというのが背景にあります。
明治時代には神仏分離など神道と仏教を切り離そうという動きもありましたが、神仏習合の動きは奈良や平安時代には既にありましたし、なかなかそう簡単にも行きません。
その結果がどうなったかと言いますと、現在日本の家庭の多くは神棚と仏壇を一緒に飾っているというところに答えがあるわけです。
神社でいただくことができる御朱印とは
神社では通常、社務所に伺い御朱印をいただきたい旨を伝えると御朱印を授かることができます。
一般的には伺った神社などの名前、日付などを書いていただき、読んで字の如し御朱印という「ハンコ」を押していただくことができます。
今宮戎神社でも御朱印をいただくことができますので、御朱印帳を持って訪れましょう。
また、今宮戎神社だけでなく大阪七福神の神社やお寺を巡りたいという時は、大阪七福神をめぐりたいので色紙が欲しいという旨を伝えるとOKです。
七福神が書かれた色紙を授与されるので、それに御朱印をいただきましょう。もちろん日頃使用している御朱印帳があればそちらに拝受もGoodです。
今宮戎神社の正式な参拝方法を紹介
御朱印を頂戴したり参拝をする前にも、実は神社の敷地をまたぐ前から参拝のマナーがあるのです。
服装
凛とした空気が漂う神社ですから、フォーマルとまでは行かなくてもラフすぎる服装は避けたほうが良いでしょう。
神様に日頃の感謝や願掛けをするなら、お風呂に入っておくなど身ぎれいにしておきたいところ。これは体と心を事前に清めてからお参りするという意味もあります。
また、参拝以外にご祈祷を受けるときなどはジャケットにネクタイ、派手な髪型にしないなど気をつけましょう。
鳥居・参道
身綺麗にしていざ神社に来たら鳥居をくぐる前に必ず一礼しましょう。
この時、鳥居のど真ん中は神様の通り道ですから左右どちらかの端で止まり、一礼するのがマナーです。
鳥居から本殿に向かう時は参道という道を歩くことになりますが、こちらの参道も鳥居と同様に神様の通り道です。
神様に敬意を表すため、真ん中は歩かないようにします。
とはいうものの、事情があってどうしても真ん中を横切らなければならないという時は、頭を下げて一礼してから通ると良いとされています。
手水
参道を歩き本殿が見えてきましたら、参拝の前に「手水(てみず)」をしましょう。
手水、というのは柄杓(ひしゃく)で手を清めることを言います。
心身を清めるという意味があり、豪雪地帯では水道管が凍ってしまうので冬季は止めているケースもあります。
その場合にはそのまま参拝しても構いませんが、大阪の今宮戎神社の場合はそうそう水道管が凍結することもありませんので、冬でもきちんと手水をするようにしましょう。
順番は以下の通りです。
- 右手で柄杓を持つ→組んだ水を左手にかける
- 左手に柄杓を持ち替える→右手に水をかける
- 右手で柄杓を持つ→左手で水を受け口をすすぐ
- 左手に水を流す
- 柄杓に残った水を柄に流して柄杓を伏せて戻す
参拝
手水で身を清めたらいざ参拝です。
順番は下記の通りです。
- 賽銭箱の前に立ち、お賽銭をいれる
- 2回お辞儀する
- 胸のあたりで二回パンパンと拍手をうつ
- 拍手した手をそのまま胸のあたりでキープしてお祈りする
- 上げていた手を下げ、最後に1回だけお辞儀する
今宮戎神社に参拝すると良いのはこんな人?
今宮戎神社の神様は商売繁盛の神様であることから、今宮戎神社に参拝した方が良いのは商売をしている人や、仕事を今頑張っている人など金運上昇や商売繁盛に縁を頂きたい人となります。
それ以外の人も産土神社(うぶすなじんじゃ)という考え方がありますので、大阪に縁がある人であれば参拝した方が良いでしょう。
実はえべっさん以外にも今宮戎神社には
- 天照大神(アマテラスオオミノカミ)
- 素盞嗚命(スサノオノミコト)
- 月夜見宮(ツキヨミノミコト)
- 稚日女尊(ワカヒメノミコト)
がお祀りされています。
- 日本の総氏神の天照大神
- 豊穣神であり荒ぶる神の祖の素盞嗚命
- 農耕や漁業の神の月夜見宮
- 天照大神の妹神や幼名、御子神とも言われる稚日女尊
このように神様オールスターズとも言うべき、そうそうたる神様をお祀りしている今宮戎神社ですから、その御利益は…。これはもう、大阪の先人たちが証明済みですね。
まとめ
七福神のうち商売繁盛のえべっさんで有名な今宮戎神社ですが、十日戎では福むすめから福笹を授けていただくことが可能となっています。
またこちらの今宮戎神社は大阪七福神の中の一つの神社であり、さらに天照大神や素盞嗚命、月夜見宮の三貴子もお祀りされている大変歴史ある1400年以上も続く神社です。
天照大神は総氏神として幅広いご利益があるとも言われています。
今宮戎神社に参拝し、大阪七福神を巡るのもおすすめです。
大阪府の出張ホスト
出張ホスト募集要項